中州はもちろん、川岸ぎりぎりにはテントを張らない
川岸ぎりぎりにテントを張るのは非常に危険
たとえキャンプ場という管理された場所であったとしても、それは人間の都合上「管理区域」というされているだけで、自然を管理することなど到底できるわけはなく、その区域はじつのところ意味をなしません。
雨が少ないシーズンならともかく、梅雨から台風シーズンにかけての時期は、いつ大雨が発生して水位が急上昇するとも限りません。なので絶対に川岸に近い場所にキャンプサイトを設営してはなりません。できれば一段高いところに。そして、中州はキャンプ厳禁と心得ましょう。
ひとつの目安としては、木や植物の生え方。これを見ればその場所まで最近水位が上昇したことがあるかどうかを判断することが可能です。ちょっとでも不安があるときはその場所は避けること。また、万が一そうした場所にテントを張る必要がある場合は必ず退避ルートを確認、確保しておきましょう。クルマで川を渡るのは今回の事故でも証明されたように非常に危険です。マフラーよりも高い位置まで水位があがれば走行不能に陥いることが必至。車体が一気に水圧におされて流されてしまいます。
雨による水位上昇の危険があるときはテントなどキャンプ道具の撤収はあきらめて、まずは身体ひとつで非難を最優先することが大切です。
子どもにはライフベスト着用を!
水辺で子どもたちを遊ばせるときはライフベストは必須。海に転落したときなどはベスト着用の場合生存率が80%を超えるの対して未着用では20%とも言われています。大人も子ども泳ぎに自信のある人ほど、ライフベストの着用を怠りがちですが、衣類を着た状態で川や海で泳ぐのは至難です。また、夏場でも高原の河川の水温は思った以上に低く、一瞬のうちに体温を奪い体力の低下を招きます。上半身が浮かないうちに流れの中で頭部を岩にぶつけて死亡するケースも報告されています。
固定式のライフベスト
じつは危険なビーチサンダル
水辺と言えばビーチサンダルが定番ですが、じつはこれもおすすめできません。とにかくビーチサンダルは滑ります。水中でコケの生えた岩肌はフェルトなど専用の靴底のシューズでなければ非常に歩きにくいです。しかもビーチサンダル自体に浮力があるので、ふわふわとして足と密着しなくなりさらに滑りやすくなります。足がサンダルからはみ出して鋭い岩の角で裂傷などを招くことも。そして子どもに履かせた場合危険なのは、ビーチサンダルが脱げてしまい、それを拾おうとして深い流れにさらわれてしまうことが非常に多いのです。
なので子どもには「サンダルや帽子などが流れていっても拾おうとしてはダメ!」と教えましょう。水辺であそばせるときは濡れてもいいヒモで縛るタイプのスニーカーをはかせるのがよいでしょう。スリッポンタイプはやはりすっぽ抜ける可能性があります。
オートキャンプは本当にすばらしい楽しい遊びです。しかしその楽しさは自己責任の上に成り立っています。思わぬ悲劇とならないよう十分に注意しましょう。