自然吸気の直列6気筒を6速MTで味わう
デビューは2006年4月。ベースであるZ4のマイナーチェンジと同時に現れました。自然吸気の3.2L直列6気筒エンジンに組み合わされるのは、6速MTのみ。ハンドルは左右どちらでも選べました。クーペのトランク容量は300リッターと、2人での小旅行にも十分なスペース。ロードスターは200リッターとなります。ロードスターはソフトトップで、リアウインドウはガラス製です
またステアリングは、ノーマルZ4が電子制御式なのに対し、Mモデルは独自の油圧式パワーステアリングが採用されています。このように見た目ではノーマルのZ4とあまり見分けがつきませんが、中身は全くの別物です。
シートは専用のスポーツシートで、電動調節機能&シートヒーターを装備。そのシートを含め室内は上質な本革が配されています。HDDナビやクルーズコントロール、BMW HI-FIスピーカーシステムなども標準装備していますから、肩の力を抜いて走る時も安心です。
とはいえ、やはり走っているときが一番楽しい車であることは間違いありません。意のままにこの獰猛なロードスター&クーペを飼い慣らした時の快感は、他の車ではなかなか得がたいものがあるのではないでしょうか。
Mモデル独特のカラーリングが採用されたスピードメーターとタコメーター。タコメーターはエンジンオイルの温度に応じて、イエローゾーンとレッドゾーンの領域が変化し、適切な回転数をわかりやすくしてくれます
しかし、800万円以上もした新車時と比べたら、遙かにお手頃な価格になっています。例えば旧型ポルシェケイマンのSの中古車は、298.9万円から見つかりますが、2006年式/8.3万km/修復歴なしです。
先述のZ4 Mクーペの最安値と価格はほぼ同じものの、走行距離はケイマンのほうが多いわけですから、やはりお買い得感ではZ4 Mクーペのほうでしょう。
また、例えば同じクーペで趣味性の高いトヨタ86の最上級グレード、GTリミテッドは新車で300万円ちょっとします。86は乗って楽しむほかに、いじる楽しさがあることを謳っていますが、Z4 Mロードスター/Z4 Mクーペは、すでにあのM社がいじっているのです。
それで同じような価格なら……あなたなら、どちらで楽しみますか。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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