質問をして印象が良くなる人がいる一方で、印象を悪くしてしまう人もいます。その違いを、「質問の効能と落とし穴」「質問で印象が良くなる人と悪くなる人の特徴」「警察官と銀座ホステスの質問術」といった観点から考察してみましょう。きっと質問上手になれますよ。
質問が持つ5つの効能を確認しよう
上手な質問はビジネスパーソンの武器になります
これまでに人から質問をされた時のことを思い出してみましょう。質問をされて嬉しく思う時もあれば、「なんでこんなことを聞くんだろう」と不快に思ったこともあるのでは?
まずは質問の持つ5つの効能とその落とし穴について確認してみましょう。
■質問の効能1 情報がとれる
質問をすることで、求められている成果を出すために必要な情報を得ることができます。
例)上司に「コピーをとってきて」と指示された場合
「白黒でよろしいですか?何部コピーしましょう?」
抜け漏れのない指示というのは意外に難しいので、足りない部分を補う質問力はビジネスパーソンの強い味方です。
■質問の効能2 相手が話しやすくなる
質問には会話をスタートさせる、相手の会話量を増やすといった効果もあります。
例)雑談のスタート
「すごい雨ですね。濡れませんでしたか?」
「今日は新幹線でお越しになったのですか?」
このような質問を投げかえれば、雑談に参加しやすい状況を作れます。
例)相手の会話量を増やす
「それは大変でしたね。その後、失くした鞄は戻ってきたのですか?」
「今回よりも困ったできごとはありましたか?」
相手が話したい話題についての適切な質問は、話し手の気分をよくする効果があります。
■質問の効能3 興味があることが伝わる
話を聞く時に、タイミングをみて質問を織り交ぜると、相手の話をきちんと聞いている、興味を持って聞いている、ということを伝えることができます。
例)韓流スターの話をする妻に
「その人は他の韓流スターよりも人気があるの?」
簡単にできますしトラブルの予防線になりますので「ねぇ、ちゃんと聞いてるの?」と言われたことがある方は、ぜひ試してみてください。
■質問の効能4 相手を批判できる
批判や反対をストレートにしなくても、質問するという形式で、相手の提案や言動を批判することができます。
例)会議で提案を批判したい時
「絶対売れるとおっしゃる根拠はなんですか?」
「これだけの時間とコストをかけてこのキャンペーンを行う理由はなんでしょうか?」
例に挙げたのは極端な質問ですが、ソフトな質問で異議を伝えることもできます。パワーバランスのある相手に反対しなければならない時に便利です。
■質問の効能5 自己アピールができる
的確な質問、鋭い質問、ある程度の知識がないとできない質問などは、一種の自己アピールになるでしょう。同じ趣味を持っている、同じ出身地など、共通点をアピールすることも可能です。
例)クラシック好きな人との会話で
「クラシックがお好きなんですね。カラヤンとフルトベングラーではどちらが好きですか?」
5つの効能は、皆さんなんとなく体感していることばかりだと思います。とはいえ、意識して使わないと誤解されてしまうこともあります。次のページでは「質問の5つの落とし穴」をチェックしていきましょう。