クレイポットで食べるバクテー。新興肉骨茶
クレイポットバクテー。ライスを入れて食べてもよし。ライスにスープをかけながら食べるもよし。スープはおかわりができます
ランチでもディナーでもない、明らかに中途半端な時間にも関わらず地元客が集っていました
プラナカンと呼ばれる人々の邸宅があったことで知られているカトン地区。中でも、老舗グルメの名店が集うのがジューチャットロード。MRTユーノス駅から続くこの通りを歩いていると、ひときわ車の停まっているお店を発見。ランチ時間を過ぎたのにこの混雑具合、しかも隣には、チキンライスの名店「天天海南鶏飯」が。ここは絶対に期待できる! というわけで入店してみました。野性のカンがはたらいたのか、ここはジューチャットロードでも有名なバクテー店、新興肉骨茶でした。1983年に創業して以来30余年、地元住人に愛されているバクテー(ポークリブの入った漢方風スープ。シンガポールのローカルフード)、さてそのお味とは?
小皿に細かく刻んだチリ(トウガラシ)とソースを混ぜたものを作って、これを肉につけながら食べるとさらに美味。クレイポットスタイルなので、珍しく小さなおたまもおかれていました
新興肉骨茶の大きな特徴は、バクテーがクレイポットで出てくるというところ。クレイポットは日本でいうところの土鍋。クレイポットに入っているため、アツアツが食べられる時間が長い。私はこの店の一番人気メニューだという「Sin Heng’s Special Claypot Bak Koot The(シンヘン スペシャルクレイポット バクテー)」(小8シンガポールドル、ライス90セント)をオーダー。ホーカーなどで食べる一般的なバクテーに比べて具材が多いなというのが第一印象。バクテーは通常豚のスペアリブなどを使用していますが、このバクテーはその他に、湯葉や青菜、マッシュルームなどがどっさり入っていました。また、バクテーのスープは胡椒とニンニクのきいた白タイプと、ダーク醤油が加わる黒いタイプがありますが、ここは黒。しかも、スープにはチャイニーズハーブが効いていて、ひときわ漢方的な香りと味があるように感じました。
シンガポールでは最近、地価の高騰などからホーカーメニューの価格があがっているだけでなく、「なんとなく具が少なくなったり、味付けが薄くなった気がする…」なんて言葉をよく耳にするのですが、こちらのバクテーは味もしっかりしていて、スープも「いろんなものが入っているんだろうな」と感じられるほどコクがあり深い味わい。さすが、グルメストリートの老舗! また、朝7時から翌日の朝4時までの営業なので、深夜便でシンガポールに到着した時にも心強いグルメスポットです。
暑さにちょっとやられたかな。なんて時には、元気が出そうな漢方風クレイポットバクテー。私のリピート店リスト入りのオススメです。
■新興肉骨茶(シンヘン クレイポット バクテー)
住所:439 Joo Chiat Road
電話:6345-8754(+65)
営業時間:7:30~翌4:00(日曜は~13:00)
休み:月曜
アクセス:MRTユーノス駅からタクシーで約10分