西村計雄記念美術館 

西村計雄(にしむら けいゆう、1909- 2000)画伯の作品約5,300点を収蔵する同美術館は、積丹半島の付け根、共和町の丘陵地帯にあります。ガラスを多用したユニークな同館のデザインは、西村氏が現在の画風を確立したパリでの体験……「ショーウインドウに映り込む風景とガラスを拭く線が重なって風景が動いているように見えたことからヒントを得た」というエピソードにもとづいてデザインされたとのこと。

同館周囲には花畑や公園、パークゴルフ場などの施設も整備され、堅苦しい美術館というよりは、地元カルチャーのベースであるとともにここを訪れる観光客や地域の住民が気軽に立ち寄れる「憩いの場」となっています。
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丘陵に建つ西村計雄記念美術館

東京美術学校時代、藤島武二の門下で学んだ技術と独自の感性で、西村は若くして中央美術展ほか国内の各展覧会で入選を果たし、一躍画壇にデビューします。当時のアカデミックな印象派的画風が一転したのは、42歳の時同氏がパリに渡ってからのこと。具象を離れ、流れるような曲線とそこを横切るシャープな直線、そして鮮やかな色彩が交錯するダイナミックな画風の中で花鳥風月やふるさとの自然といった日本的要素を表現する……かのパブロ・ピカソの画商、カーンワイラー氏をして「和菓子のような色」と評せしめた「西村絵画」独自の世界が異国の地で花開き、「パリの日本人画家」として大きな評価を得るようになりました。
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美術館の館内

和菓子職人の家に生まれた西村は、菓子箱への思いがあったのでしょう。彼はキャンバスだけでなく菓子箱にも様々な絵を描きました。彼のアトリエを再現した部屋の一角には、晩年に制作したさまざまな遊び心あふれる「箱絵」が展示されています。

旅の途中にふと訪れ、菓子箱に描かれた西村アートで幼い遊び心を思い出す……そんな楽しみもできるフレンドリーな美術館といえましょう。
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菓子箱に描かれた「箱絵」

入館料    500円
場所     北海道岩内郡共和町南幌似143-2
電話     0135-71-2525
ホームページ http://www.musee-nishimura.jp/