・オコゼ / 菊菜
オコゼ / 菊菜
オコゼは個人的に私の大好物の一つということもあり、今までもかなり食べてきましたが、この富山湾のオコゼの身質の張り具合と旨味は過去最高の経験でした。そしてその身質のを活かしきるシェフの実力の高さと、菊菜のソースで美しくまとめあげるセンスの良さ。トップには「花付き胡瓜」と「間引きニンジン」、さらには「ペコリーノロマーノチーズ」を添えて、味・彩りのアクセントも、さすがです。
・仔羊 / Tasmania
仔羊 / Tasmania
肉料理は「仔羊」です。肉のジュにニンジン、コリアンダーのソース、さらにトマトのパウダーに、フヌイユの甘い香り、そしてジックリと時間をかけて火入れしたロゼ色の肉が放つ濃厚な旨味。シェフのオンリーワンの料理世界というべ肉料理。美味しいのはもちろん、繊細で細やかな仕事が施された、輪郭のはっきりとした心に残る料理でした。
富山は「薬ぜん」でも有名な地ということもあり、谷口シェフは「薬ぜん」の要素(食材)も取り入れるようにされているとか。確かに、シェフの料理は美しく上質感もあり、食後感がとても軽やかなんですよね。実際、このお料理にも芳香健胃作用があると言われている「フヌイユ(ウイキョウ)」が入っているなど、「薬ぜん」要素が取り入れられています。
・メロン / ソーダ
メロン / ソーダ
上にはメロンのエスプーマ、中にはアイスクリーム、そして下にはメロンの果肉とソルベ、という3段仕立てのメロンパフェのような構成。肉料理の後にスッキリとするデセールも嬉しいですが、子供の頃に飲んだ「クリームソーダ」を思い出す、愉しい逸品です。
・山登り
山登り
八尾の桑茶を使った薫り高いアイスクリーム、アズキ、十日豆、蕎麦やかやの実をポン菓子にして砕いたもの、立山をイメージした板状のエスプレッソのメレンゲ、等々、富山の地食材が沢山詰まった、まさに「立山」のイメージ! 立山を登りつくす(食べつくす)ユニークな一品でした。
富山のテロワール
宝石箱のような小菓子。
神通川中流の隠れ谷に、「たゆたう水と緑の自然」「芸術的な建物と溢れる富山人のアート」「豊かに湧き出る温泉」、そして何よりも「世界基準を持ってしても類稀なる水準の創作的前衛“富山テロワール”料理」のすべてを享受できるリトリート(隠れ家)が存在することに気付いて改めて驚嘆し、この料理を食べるために、はるばる訪ねてきた甲斐があったという実感が湧き上がってきました。 まさに富山の魅力を結集させた、秘められた「富山の迎賓館」と言っても過言ではないでしょう。
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・店名: レヴォ(L'évo)
・所在地:富山県富山市春日56-2 リバーリトリート雅樂倶内
・アクセス:富山地鉄バス(春日温泉行き)「春日バス停」徒歩約3分(駐車場あり)
・地図:
Yahoo!地図
・TEL:076-467-5550
・営業時間:11:30~13:00(LO)、18:00~21:00(LO)
・定休日:水曜日