夏は屋台で、冬は室内で。極北でなぜ年中アイスクリームを食べる?

アイス屋台

夏の大通りでは数十メートル置きにアイスクリーム屋台が並び、暑い日には長蛇の列ができる

意外に思われるかもしれませんが、極北に位置するフィンランドでの年間アイスクリーム消費量は、国民一人あたりなんと約13リットル(1キログラム以上)。これは例年ヨーロッパ堂々1位、世界でもベスト3位に入る記録的な数値なのだといいます。

売り場

スーパーの冷凍コーナーにも延々と続いているアイスクリーム売り場

夏でも日本より涼しく、なにより寒く長い冬が訪れる国で、どうしてそんなにせっせとアイスクリームが食べられているのか……。実際、夏でも冬でも一年中自宅の冷凍庫にアイスクリームがストックしてある家庭は、過半数にのぼるそうです。というのも、フィンランド住宅の屋内は独自のヒーティングシステムと何重にもなった窓によって、真冬でも常に20度前後の一定室温が保たれているのが普通。むしろ外が寒いほど、温度差によっていっそう室内が暖かく感じられるのです。だからこそアイスクリームは年中おいしい!というのがフィンランド人の総意のようですね。

カフェ

大人も子供も、夏はアイスクリーム三昧

また、フィンランドが酪農大国だからというのも有力意見。だからジェラートタイプのものより、乳脂肪分の多い、いわゆるアイスクリームが主流です。とはいえ、大好きなアイスや乳製品を食べすぎても大丈夫なように(?)、フィンランドの乳製品はラクトースフリーに加工してあるものも多く(Laktoositonという表示あり)、おなかのゆるい人でも安心して食べられます。さらにフィンランドアイスのフレーバーには、ベリーなど名産品が多く使われていて、お国柄の出た味も豊富。というわけで、とりわけ夏のフィンランド観光に来たら「右手にカメラ、左手にアイスクリーム」での街歩きは必須なのです!極北のアイスクリーム文化を楽しむために、まずは街のいたるところで見かけるアイスクリーム屋台での注文の仕方、そしてフィンランドでぜひ試したいおすすめのフレーバーや銘柄を予習しておきましょう。

屋台では、サイズ&玉数、フレーバー、土台をお好みでオーダー

アイススタンド

アイスクリームの土台にコーンを選ぶと、プラスチックのスタンドと一緒に出されるけれど、これは持ち出し不可なのでアイスだけを取るようお気をつけて

実際にアイスクリーム屋台でのオーダーをシミュレーションしてみましょう。暑い日には長蛇の列ができていることも多く、店員さんも手際よくお客さんをさばいていくので、スマートなオーダーを心がけたいところ。カウンターで店員さんに的確に伝えなければいけないのは、(1)玉のサイズと数(2)フレーバー(3)土台のタイプの3点です。

玉(pallo/パッロ)のサイズは通常、ビッグかスモールか。大ならiso(イソ)、小ならpieni(ピエニ)と伝えます。また、二段アイスの場合はkaksi palloa(カクシ・パッロア)、危なっかしいので断る店員さんもいますが三段アイスの場合はkolme palloa(コルメ・パッロア)と、先に伝えます。2玉以上を重ねるアイスの場合は、自動的に小玉で作られることが多いです。

列

並んでいるときは、迷わずスパッとオーダーを

フレーバーは、屋台の窓や看板にその日のフレーバーが一通りイラストや写真入りで示されているので、文字が読めなくてもおよそ味の見当がつくはず。どんな屋台でも常時10種類近くフレーバーを取り揃えているので、並んでいるうちに決めて、スパッと潔くオーダーを。ちなみにソフトクリームを頼みたいときは、pehmis(ぺへミス)と伝えます。

アイスクリームの土台は、普通のコーン(tötterö/トッテロ)だけしか扱っていないお店もありますが、固焼きワッフル生地のコーン(vohveli/ヴォホヴェリ)や、スプーンつきの紙カップ(kuppi/クッピ)から選ぶことが多いです。コーンで頼むと、店頭に置いてあるプラスチックの青いコーンスタンドに挿して提供されるのですが、このスタンドは持ち出し不可なのでご注意を。観光客はついスタンドごととってしまい、店員さんに呼び止められること茶飯事なのです。お代は、商品と引き換えに最後に払います。小1玉で3ユーロ前後から。

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では、屋台アイスやスーパーのアイスのおすすめフレーバーや銘柄を一挙ご紹介!