江の島の成り立ち
~五頭龍と弁財天の恋の伝説
江の島のなりたちには、こんな伝説があります。かつて、子どもを食べるなど悪事を繰り返していた5つの頭の龍がいました。552年、雷鳴がとどろき、海上に島が現れて美しい天女が舞い降りてきました。この江島弁財天に、五頭龍(ごずりゅう)は結婚を申し込みますが、悪行を改めなければと断られてしまいます。五頭龍は改心し、大波を押し返したり、台風を吹き返したりして人々のために尽くしました。ところが龍は次第に衰えて、最後に力尽きて横たわり、山になったといわれています。江の島のあちこちでモチーフになっている龍は、この五頭龍が起源なのです。
地球の造形を実感~地形に目を向ける
江の島は、主に約1500年前の砂岩からできており、過去の海食台を富士山や箱根の火山灰が覆ってできているとされます。6~7万年前ごろ海上に現れ、その後も波の侵食と隆起を重ねながら、現在の姿になったと考えられています。自然の雄大な創造力が、江の島の景色を形づくっているのですね。関東ロームの赤土
その反対側の切り立った岸壁の間からは、海が望めます。ここを境に、島が2つにくびれたように見え、「山ふたつ」と呼ばれています。波が浸食した海食洞が崩落してできた断崖といわれる、ダイナミックな景観。
奥津宮~カメの石と絵を探してみよう
道を下り、進んでいくと、奥津宮に着きます。源頼朝が寄進したという、石造りの鳥居をくぐりましょう。境内右手には、カメの甲羅にそっくりな「亀石」があります。奥津宮にお参りを。天井を見上げると、江戸時代の絵を元にした「八方睨みの亀」が描かれており、どこから見ても目が合うように見えるんですよ。