地下鉄茅場町駅すぐ、ビル地下にたたずむ「茅場町 長寿庵」
東京メトロの東西線、日比谷線が乗り入れる茅場町駅。その6番出口を出ると、背後に永代通り新大橋通りの大きな交差点があり、交差点一角のビルの地階にそば店「茅場町 長寿庵」があります。店が地下なので地上に複数の看板が出ています。地下鉄の出口を間違えなければ、迷わずすぐに見つけられる好立地。以前こちらで紹介した老舗店としては、茅場町鳥徳も同じエリアですね。
創業は1907年(明治40年)
そば店に数多くある“長寿庵”の屋号。こちら茅場町 長寿庵の創業は1907年(明治40年)、戦前竹川町(現在の銀座7丁目)にあった長寿庵の暖簾分けがそのスタートです。創業時からこの茅場町の地で営業を続けています。同店創業の年、1907年とはどんな時代背景だったのでしょうか……1904年の日露戦争後の好景気により“成金”と呼ばれる人たちが生まれますが、この年の年初に東京株式市場が暴落、不況期へと移行しています。また、小学校令が改正され義務教育が6年間に。寿屋(現サントリー)が赤玉ポートワインを発売したのもこの年のこと。
武者小路実篤22歳、芥川龍之介15歳、小林秀雄5歳……そんな年に茅場町 長寿庵もその歩みを始めています。
では、茅場町で100年以上歴史のあるそば店へと参りましょう。