ローエンドのノートパソコンの価格が下がり続けているというのも1つの事実ですが、一時期のように単にコストカットで価格を下げるだけではなくなり、ある程度のクオリティがあり、実用的なノートパソコンが増えています。そして、最近の低価格パソコンの1つのバトルレンジが5万円前後なのではないかと思いま す。現在ではある程度実用性のあるノートパソコンが5万円で買えてしまうというわけで、これはちょっと驚きです。

そんな状況の中、比較的低価格のノートパソコンに力を入れているメーカーの1つが台湾のASUSです。 ASUSはもともとマザーボードのメーカーだったのですが、いつの間にか光学ドライブ、ディスプレイ、キーボードなどのPC関連機器を作りはじめ、ついに はパソコンも作るようになりました。極めて低価格でクオリティあるパソコンを出せるのは、なんでも自社で作っているおかげもあるでしょう。

ちなみに後述するX200MAでは白、黒、青の3つのカラーバリエーションがあり、好みで選択できるなど、外観にも配慮されています。


ボディカラー

X200MAは白、黒、青の3カラーバリエーション



どんなモデルがあるか

現在ASUSは多様なパソコンをリリースしており、デスクトップからノートパソコン、タブレットまでを作っていて、5万円程度のノートPCでもバリエーションのある展開をしています。ノートPCにおいても、モバイルノートPC 、ベーシックノートPC 、タブレットとしても使える2in1ノートPCなど様々なものをリリースしています。

そのため、ユーザーが自分の目的に応じて、ノートPCを選ぶことができます。

現在、ASUSの5万円以下のノートPCは大局的に、そのフォルムから3つのジャンルに分類できます。それが「ベーシックノート」、「モバイルノート」、「2in1ノート」で、それぞれを代表する機種はX533MA、X200MA、TransBook T100TAです。

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ディスプレイサイズで用途を考える

これらのなかで、X533MAがベーシックノートであるのに対して、X200MA、TransBookはモバイル系です。

X533MAのディスプレイは15.6インチで大画面であるのに対して、X200MAは11.6インチ、TransBookは10.1インチで、ディスプレイが小さくなっています。

それはそのままこの機種の性格となっており、X533MAはあまり持ち歩かないベーシックノート、X200MA、TransBook T100TAは持ち運ぶモバイル系となっています。

X533MA

「ASUS X533MA」


ディスプレイの表示クオリティは?

ディスプレイのコントラスト、発色がもっともよく感じるのはX200MAで、X533MAは少し落ちる感じ。そして、TransBookはコントラスト、発色は悪くないものの、反射がやや強い印象です。

また、X200MAとX533MAではX533MAのほうが反射しやすい感じです。DVDドライブを搭載し、DVDビデオを見る機会も多そうなX533MAなので、もっと反射を抑えて欲しかったという気もします。

これに対して、音に関してはX533MAのほうがキレがある印象なので、トータルでのAV視聴環境はX533MAのほうが優れていると言えそう。

X200MA

モバイルノート「X200MA」



入力環境は?

文字の入力環境としては、圧倒的にキータッチや文字配列が悪いモデルはありません。しかし、そんななかでやや気になるのはX533MA。この機種はボディが大きいおかげでテンキーも搭載されているので、仕事にもバリバリ使えそうですが、キーを強くタイプするとボディがたわむように見え、キーボード周辺の剛性が不足しているのか?という印象があります。どの程度の耐久性があるのか?などは数値として出していませんが、実務的にバリバリ使うというよりも、ホームユースでの使用が向いていそうです。

その面では3機種とも互角という印象です。


バッテリ駆動時間は?

バッテリ駆動時間を比較すると、BBench計測で、省電力モードで、ディスプレイを比較的明るくした状態でWebブラウズ、キー入力オンにして計測したところ

  • X533MA
残り10%まで10933秒なので、約3時間2分(約182分)。

  • X200MA
残量3%まで14637秒なので、約4時間3分(約243分)。

  • TransBook T100TA
バッテリ2%まで「 22541秒」なので、約6時間16分(約376分)。

TransBookが圧倒的に長いのですが、これは検証した機種が32GBのSSD搭載モデルであることが影響しています。ハードディスク搭載機では短くなってしまうことが予想されます。長時間駆動させたい場合、SSDモデルを選択するのが有効です。

これに対し、X200MAとX533MAでも1時間程度の差がついていますが、これがX533MAのディスプレイが大きいので消費電力が大きくなっているのが影響しているのでしょう。

T100

2in1ノート「TransBook T100TA」


パフォーマンスは?

エクスペリエンスインデックスで比較すると、3機種とも4.1で横並びです。X533MAはボディが大きいものの、他機種と比べて処理能力が高いわけではありません。そのため、X533MA作業効率のアドバンテージはディスプレイの広さとかキーボードにテンキーがあるぐらいになります。ビデオ編集で高速にエンコードできたりするわけではないので注意が必要です。

ちなみに、実際に使う場合、TransBook T100TAはSSD搭載機なのでストレージの容量が小さく、ビデオ編集やデジカメ画像を大量に保存しておくことは難しいので注意が必要です。T100TAでもハードディスク搭載モデルなら大量にデータを保存できますが、バッテリ駆動時間が長いというメリットが薄くなってしまいます。

外出先のキー入力機として使うならOKですが、メインパソコン的にヘビーに使うのは難しいというのは覚えておくべきでしょう。

 

モバイル向けなのはどれ?

X533MAとその他の2機種はキャラクターがかなり違うので、自分がどんなパソコンが欲しいのか?がはっきりしていれば選択に迷いはないでしょう。頻繁に持ち運ばなくてもいい状況で、大画面でDVDドライブ搭載機が欲しい人はX533MAを、持ち運んで使いたい人はそれ以外を選択すればいいわけです。

X200MAとTransBook T100TAを比較する場合、問題はユーザーが何をしたいのか?です。タブレットとして使いたくて、バッテリで長時間駆動ができて、ヘビーな仕事はせずに、拡張性はいらないならTransBook T100TA選択すればいいでしょう。

これに対して、持ち歩けて、さまざまな用途にそつなく使えるノートが欲しい人はX200MAを選択すればいいでしょう。

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