雨の日のダイビング
雨の日が多くなる梅雨のシーズン。せっかく遊びに行く予定を立てていても、雨だとがっかりしてしまいますよね。ダイビングに関する質問でも、「雨が降っているとダイビングは中止ですか?」と聞かれることがありますが、どうせ水の中に入って濡れるダイビング(笑)、多少の雨であれば問題なく楽しむことができます。とはいえ、雨の日のダイビングにはいくつか注意すべき点がありますので、安全に楽しむためにもしっかりとチェックしておきましょう。波やうねりなど海のコンディションをチェック
雨だけであればダイビングを楽しむのに問題はありませんが、低気圧や前線の影響で風が強く吹き、波やうねりが大きい場合は、ダイビングは中止すべきです。ビーチダイビングの場合、エントリーやエグジットが非常に困難になりますし、ボートダイビングではダイビングスポットまで移動するのも大変です。また、万が一漂流した場合、波が高い状況だと、水面での捜索が難しくなります。同様に、あまりにも激しい雨で視界が不良の際も、ダイビングは中止するようにしましょう。陸上での防寒対策をしっかりと
太陽が出ていれば濡れた体もすぐに乾きますが、雨が降っていると、海から上がった後でも体が濡れ続けているので、夏の気温が高い時期でも体温が奪われやすくなります。ダイビングを終えたらすぐに着替えてしまえばいいのですが、ダイビングの合間のウエットスーツや水着を着たままでの休憩時間には要注意。きちんと体を拭いて、ウインドブレーカーなどを上に羽織り、防寒対策をしっかりと取りましょう。近くに川がある場合は透明度が下がることも
ダイビングスポットの近くに川などがある場合、雨によって海に流れ込む量が増えると、海の中が濁り、透明度が悪くなることがあります。また、水底が砂や泥の場所では、うねりによって巻き上げられ、視界が悪くなることも。あまりにも透明度が悪いようだと、水中でのストレスが増加するだけでなく、グループとはぐれる危険もありますので、ダイビングは中止することをおすすめします。水中ライトの携行がおすすめ
雨の日は太陽が出ていないため、海の中も暗くなりがち。雨のせいだけでダイビングを楽しめなくなるほど暗くなることはまずありませんが、水中の鮮やかな色を楽しむには、水中ライトがあると便利です。視界が悪い際に、ガイドやバディの位置を確認するのにも役立ちます。滑りやすい場所は足元に注意
普段はなんということもない場所でも、雨で濡れることによって滑りやすくなることがあります。特に、濡れた石の上を歩くときなどは注意が必要。重いタンクを背負った状態で滑って転ぶと、大きなケガにつながる可能性もあります。濡れている場所は、足元に気をつけて、慎重に歩くようにしましょう。このように、雨の日のダイビングではいくつか注意すべき点がありますが、ほかのアウトドアレジャーに比べれば、雨の影響が少ないレジャーです。雨の日に水中から水面を眺めると、水滴によって水面に波紋が広がる、ユニークなシーンも楽しめます。また、水中が暗いため、生きものたちが夕方と勘違い(?)して繁殖行動を行なったり、夜行性の生きものが姿を見せたりと、普段の日中のダイビングでは見られないシーンに出合うことも!
まだダイビングをしていないという方は、夏本番を迎えるひと足前に、ダイビングを始めてみてはいかがでしょうか?
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