子供らしく遊ぶことで成長する資質とは?
子供時代に自由に遊ぶ ⇒ 将来、社会的に成功するという傾向があることは分かりましたが、それではこの2つをつなげる要素は何なのでしょうか?
このデータをさらに分析すると、次のことが分かりました。
子ども時代、自由に遊び、現在、社会的に成功している人たちは、
- 社会への適応性が高い
- 目標に向けて臨機応変に動ける
- 自尊心が高い
研究者達は、子供時代に自由に遊ぶことが、これらの心の発達を促進し、それが大人になって社会的な成功へとつながりやすくなるのでは、と結論づけています。
現代の子育てに活かすには?
しかし、これを現代の子育てに当てはめてみると、すんなりとはいかないところが出てきます。■今の子供は忙しい
自由に遊ばせたいけれど、やることもたくさんある、というのが今の子育ての悩み。幼稚園も3年保育が主流となり、そのほかにお稽古ごとをしている子もたくさんいます。そして以前よりも車が増えたり、物騒になったりと、ママが安心して「遊んでおいで」と背中を押してあげられない状況もあります。
■遊びのチョイスが広がっている
このデータを読んで想像する「当時の子供らしい遊び」といえば、原っぱで駆け回ったり、木によじ登ったり、などの自然の中でのアクティビティです。でも、現代は遊びの幅が広がって、親が「自由に遊んでおいで」と言ったら、午後中、家でゲーム、テレビをチョイスする子もいるでしょう。この研究が示唆している「子供らしい遊び」というのは、ゲームやテレビではないのは明らかです。
では、この研究結果を現代の子育てにどう反映させていくべきか?
このデータの大事なポイントは、やはり「子供に選ばせる」というプロセスだと思います。そのプロセスが子供の心を育てるのです。このことを常に頭の隅に置きつつ、日々を過ごすのが適切な活用法と思われます。
例えば、お稽古事もない、お勉強もない、家族だけの日曜日の午後。おやつと水筒を持って公園に行けば、子供達は自分の興味のあるほうへと自然と走り出します。
このように、親が安心して見ていられる場所に連れて行き、そこで子供達は自由に遊びを発想させていく。こんな取り入れ方が現代には合っているのではないでしょうか。
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