住宅設計・間取り/実例にみる間取りプラン

白い家を建てる(2ページ目)

白といってもいろいろな「白」が存在します。例えば黄色がかった白や雪のように真っ白い色などです。また光によっても見え方は変化し微妙な色合いも見せてくれます。実例とともに白色の持つ魅力をみていきましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


外観……樹木と白

緑の葉の色は一般に彩度が3.5~6.5の範囲が中心となっています。庭の緑や樹木との調和を図るのであれば外壁色の彩度は3以下にすることです。アイボリー、ホワイトなどの明るい色は高明度色といわれ、これは樹木の色とトーン差があるため、お互いの色を際立たせる効果があり、樹木の色と相性が良いのです。

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外壁仕上げ:ジョリパット塗り(スノーホワイト色)


室内……木と白

木のもつ温かさとやさしさ、白のもつ清潔さは相性が品となり健康的な空間をつくり出してくれます。

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壁の仕上げ:ビニールクロス(スノーホワイト色)
床の仕上げ:無垢のくり材


室内……テクスチャーと白

ツルツルした仕上げ、またはザラザラした仕上げに白色を使うと光のあたり方が微妙な陰影をつくります。微妙な陰影は表情をつくり出してくれるでしょう。
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壁の仕上げ:けいそう土塗装(アイボリー色)


設計:(株)佐川旭建築研究所


ガイド佐川旭のコメント

日本建築の特徴のひとつとして、自然風景の中に建物を溶け込ませ、自然の微妙な変化をいかに室内に取り込こむかに主眼をおいている点があります。

自然の微妙な変化(四季の光)を受け止める素材はしっくい壁や障子でした。同じ白でもしっくいの白は反射することで白さを演出し、障子は吸いこんで白さを演出します。「白」は四季の光を受けてその空間を視覚的に存在させてきた脇役の色ともいえます。

現代の住まいはどちらかというと主張する色使いが多い様に感じます。吸いこんでくれたり脇役になってくれる白はこんな所に魅力があるのかも知れません。

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