テクノポップ/アーティストインタヴュー

ぶどう÷グレープ~アムステルダム(2ページ目)

2度にわたるUKツアーを行ったぶどう÷グレープが、新作『アムステルダム』を引っさげて帰ってきました! バンドを代表して、最近本を出したながい÷グレープさんとくみんこ÷グレープさんを迎えて、新しい波に向かっていくぶどう÷グレープの心意気について熱く語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

新しい流れ(ニューウェイヴ)の新作

ガイド:
amsterdam

アムステルダム

今回のアルバム『アムステルダム』、タイトルもジャケからも新しい世界観を感じます。ジャケはロックバンド然としていますね。アート・ディレクションのクレジットを見ると、篠田紘平さんとあります。調べると、サード・クラスというバンドのメンバーだった方ですね。ジャケから何か表現したいメッセージのようなものはあったのでしょうか?

アムステルダム (amazon.co.jp)

 

ながい:
今回のアルバムは今までとちょっと流れを変えようという雰囲気の中で、制作されて行きました。それは自分達のスタイルを変えるという事ではなく、むしろ純然たるぶどう÷グレープの音楽を遠慮なく出し切るという意図によってです。レーベルからCDを出してもらう以上、多少なりともコマーシャルにしなければというような強迫観念が付いてまわるもの。なので無意識のうちにキャッチーさや可愛さをちりばめる格好になったりしがちなんですが、もう今回はそういう事をあえて考えないようにしました。そしたら、ぶどう÷グレープってけっこう暗いんだなと思った(笑)。

今回のデザイナー、篠田くんは、「DRIVE TO 2000」というイベントがあった頃、サエキけんぞうさんのバックもやってたDEADCOPYのギタリストだった人です。(その後、サード・クラスでベースを弾いてた事も。)彼には「僕達意外に暗いからジャケもそれに呼応した感じで」と伝えました(笑)。重苦しい雰囲気な中にもそこを切り開いて行くパワーみたいなものがスマートに表現されている素晴らしいジャケットになったと思います。

ガイド:
もちろん、DEADCOPYは知っています! DEADCOPYのシノダさん!繋がりました。インタヴューもしておりますから。

完璧な模造品~DEADCOPY (All Aboutテクノポップ)

アルバム・タイトルにもなっている「アムステルダム」…電子音が際立つ今までのぶどう÷グレープにはなかったタイプの曲ですね。ちょっとした退廃を感じる、でも美しいアムステルダムは、僕も好きな都市ですが、どうしてアムステルダム?

ながい:
UKツアーのブッキングをしてくれたイギリス人から、よかったらついでにヨーロッパの近隣諸国も回ったらと言われ、その候補地の中にはフランス、ドイツ、オランダなんかもありました。オランダか、行きたいな、念じれば通じるかな、アルバムタイトルにしてやれ、という感じで、ちょっと短絡的ではありますがタイトルには語呂のよい「アムステルダム」がイイ!と思ったんです。

ガイド:
なるほど! では、次のインタヴューの時は、「アムステルダムでのライヴはいかがでしたでしょうか?」と質問させてもらえる事を楽しみにしています。

くみんこ:
アメリカやイギリスにも帰りたい。けど、新しい土地にもいきたい… バンドとしても、新しい土地に進みはじめているのを感じています。
 
ながい:
レコーディング中、アドリブ的にインスト曲が出来ました。元々は2曲目「レインコートで突き進め」に使った電子音ループ(効果音で参加してくれた小島勇司くんが作った)からアイデアが浮かんで、それをベーシックにして仕上げたんですが、先にアルバムタイトルとして決まっていた「アムステルダム」をそのまま曲タイトルにもしたら、曲がそれを待っていたかのようにしっくりきました。

 

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