理学療法士/理学療法士になるための勉強法・養成校

理学療法士養成校での生活 「現役学生に学ぶこと」

社会人出身者には第二の人生と言っても過言ではない二度目の学校生活になります。人によっては、弟や妹以上に大きく歳の離れたクラスメイトの存在。戸惑うことなく仲間意識を持って接しているでしょうか?

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

社会人出身者から現役学生への視点

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現役学生の存在を社会人出身者はどのように考えているのでしょうか?現役学生の純粋さに学ぶことも多いです。

前回の記事では、現役学生が社会人出身者と接するポイントを御紹介しましたが、今回は逆に社会人出身者が現役学生に接するポイントを御紹介していきます。前回の社会人出身者に関する記事も同様ですが、学生個人個人で意欲も行動も違うものです。ですので、あくまで多く見られる傾向として御紹介させて頂きたく思います。

まず、私の実体験に基づきますが、入学する前に覚悟しているとはいえ、いざ学校生活が始まると若い現役学生たちの行動に面食らう事もあります。場合によっては、授業中でも平気で話をしている学生がおり「何しに学校に来ているんだ!」と憤ってしまう事もあるかもしれません。ただ、こういった時には頭ごなしに叱る前に自分自身の若い頃を振り返る度量もまた必要だと感じています。

年齢による先入観を捨て現役学生を理解する

社会人出身者には時に勘違いする人間が見受けられます。その多くが、常に現役学生に対し、上から目線になることです。年が下だということだけで、相手を軽んじてしまうのはよくある事です。しかし、考えてみてください。彼らと同い年の時に「将来を真剣に考え、勉強に取り組んでいましたか? 」

少なくとも私は同い年の時に明確に目標を持って取り組んでいた事などありません。自分の事を棚に挙げて今の思考だけで対応してしまうより、彼らが若くして理学療法士と言う仕事を目指しているという事に対し、尊敬の念をもって接していくことも大事です。

現役学生の体力や勉強法には付き合わない

勉強のやりとりやクラスの懇親会などを通じ、徐々に打ち解けて年齢差関係なく仲良くなる事は素晴らしい事です。しかし、自分の年齢を忘れてはいけません。20代前後の体力に付き合うと身体を壊してしまう事もあります。また、若い学生たちから最も影響を受ける可能性があるのは勉強習慣です。

現役学生は、学生生活の中心が勉強よりもアルバイトや遊びが中心になりがちです。その結果、学内試験も国家試験も時期的に追い込まれてから取り組む傾向が強く、試験前にドタバタと勉強に取り組む事が多くなるのも特徴でしょう。

養成校では必然的に現役学生が多い為、それに流されて日々の勉強をおろそかにすると大変です。若さに支えられた体力と短期的に知識を詰め込むことができる柔らかい頭脳。年齢にもよりますが、これに社会人出身者がついていくのは至難の業といえるでしょう。結果、現役学生は乗り越えられても社会人出身者には乗り越えられないなんて事も起こるのです。

頭ごなしではなく友人として

勉強習慣が周囲から影響を受けるということを前述しましたが、これは相互関係が強いものです。社会人出身者が危機感を持ってコツコツと勉強をしていく姿勢は現役学生に好影響をもたらしますし、逆に現役学生が必死に勉強している姿も社会人出身者に大きな刺激になります。その一方で、お互いに勉強をしない方向に引っ張る危険性もはらんでいるということも頭に入れておきましょう。一緒になって遊んでいると、社会人も現役生も関係なく方向を見失ってしまいます。

目指した背景は違うかもしれませんが、根底では「理学療法士になりたい」と願う者同士。しかし、現役学生の場合、それが行動に伴わない事が多い。当事者意識の乏しさからですが、皆、なりたい気持ちは純粋なものです。その時に、社会人出身者は、社会を経験した友人として、将来に向き合うきっかけを与えられるような存在になって頂きたいと思っております。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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