フェアレディZロードスターの日本向け生産が中止に
日産は今年の9月末受注分を最後に、フェアレディZロードスター(オープンボディ)の日本向け生産を止めるという発表をした。残念ですね、と思う反面、今までの販売台数を見て驚く。2009年の発売以来、5年間で800台しか売れていないのだ。完全に採算割れしてます。フェアレディZロードスター
なぜか? スポーツモデルの氷河期だから、という説は「なるほど」と思えるけれど、それなら他のメーカーも撤退していなければおかしい。けれどトヨタ自動車を見ると86の売れ行きは順調だし、86より小さいスポーツモデルと、86より大きいスポーツモデルを開発中である。
スバルはランエボのライバルに相応するWRX(ムカシのインプレッサWRX)をフルモデルチェンジさせた。アメリカで大いに話題になっているし、日本でも登場を待ち望んでいるファンが少なくない。ホンダもNSXやシビック・タイプRといったスポーツモデルを開発中だ。
日産と三菱自動車だけが生産中止する理由とは?
なんでフェアレディZロードスターとランエボは撤退のなのか。こらもう簡単。日本市場でのブランドイメージが大幅に低迷しているからだ。全ての自動車メーカーがリーマンショックで大きなリストラや縮小均衡策を打ち出したものの、ここにきて復興しつつある。元気も出てきた。しかし、日産と三菱自動車は2008年にリーマンショックを受け萎縮したままの状態になってしまっている。社長自ら先頭に立ってイケイケドンドンのトヨタと好対照。スポーツモデルはイキオイのあるメーカーじゃないと出せないし、ユーザーも自動車メーカーの意気込みに反応します。
もっと言えば、スポーツモデルだけに限らない。付加価値の高いクルマ(価格や性能、質感)も元気のないメーカーでなく、前向きでイメージの良いブランドにしたい。だからこそ日産も三菱自動車も市場の伸びに追いつけていないんだと思う。このあたりで頑張って欲しいところ。
いずれにしろフェアレディZロードスターとランエボの生産中止は決まったこと。もし欲しいと思っているなら、早めにオーダーしておくことをすすめておく。両車とも魅力的だし、10年したら間違いなく稀少車になっている。特にロードスターは上を見ても1000台くらいしか出回らないと思います。