ユーロクッチーナ展に見る世界の最新キッチン機器の動向
FTK(Future Technology of Kitchen)という名の会場がEuroCucinaに隣接して設けられている。いわゆる最新のキッチン機器を専業メーカーが競い合う展示会だ。2014年度は日本にも輸入販売されているMiele,Electrolux,Gaggenau,TEKA,Fabarなど35社が出展した。大きな変化は、キッチン機器のコントロールをホームソリューションのひとつとして捉え、iPhoneなどの端末を使ってコントロールする機器が増えてきたこと。2年前に登場して話題を集めたフリーゾーンIHがより改良されてきたことなどが挙げられる。いわゆるINTERACTIVE COOKINGが現実的な段階に入ってきた。
BEKOの展示ブース
BEKOのIndyFlex IH Cooker
BEKOのFreeInduction IH Cooker
CANDYの新型フランスレンジ
CANDYの新型フランスレンジ
Electroluxの展示ブース・SOUS -VIDE(真空調理システムを家庭用に!)
Electroluxの提言する新しい調理システム「SOUS VIDE(フランス語でスイヴィと読む)」は、業務用厨房の世界ではすでに普及しつつある真空低温調理法の家庭版で、今年のeurocucinaの一番の目玉と呼べる。この調理機器はMilano のフォーシーズンズホテルでおこなわれたElectrolux主催のディナーパーティでもお披露目された。
真空パックした食材を摂氏55度のスチームコンベクションオーブンで12時間かけて調理するという究極のスロークッキングであり、スローフード発祥の国にふさわしく一番身近に採取できる地場の肉、魚、野菜などをできるだけビタミンなどの栄養価を破壊しない方法で美味しく調理する方法として脚光を浴びている。
ガスクックトップのバーナーのフラット化が進み、シンプルかつハイカロリー化がますます深耕化してきたのも今年の傾向だ。
Electroluxの新システムクッカー
Electroluxのフラットバーナクックトップ
Electroluxの新食器洗い機-1
Electroluxの新食器洗い機-2
Electroluxの新食器洗い機-3(下段のバスケットを引出すとウェストレベルまで持ち上がって食器の出し入れが楽になる)
Electroluxのフラットバーナクックトップ-1
Electroluxのフラットバーナクックトップ-2
Electroluxのフラットバーナクックトップ-3(センサー付きの規制のある日本のガスコンロではここまでシンプルで美しいバーナーの開発は残念ながら期待できそうにない。一日も早いセンサー付きコンロの規制は破棄すべき法律だと考える)
Electroluxの新エスプレッソマシン
■ ミラノサローネ2014レポートを順に併せてごらんください。
・ミラノサローネ Report Vol.1 ミラノ大学で始まったINTERNI2014
・ミラノサローネ Report Vol.2 Panasonic今年のテーマはスライディングネーチャー
・ミラノサローネReport Vol.3 ユーロクッチーナ最新報告Report Vol.01
・ミラノサローネReport Vol.4 ユーロクッチーナ最新報告Report Vol.02
・ミラノサローネReport Vol.5 ユーロクッチーナ最新報告Report Vol.03
・ミラノサローネReport Vol.6 ユーロクッチーナ最新報告Report Vol.04
・ミラノサローネReport Vol.7 ユーロクッチーナ最新報告Report Vol.05
◇掲載した写真は全て、黒田がCosmitの許可を得て撮影したものです。画像の転用は一切禁止します。
©May.2014 Copyright HIDEWO KURODA KITCHEN SYSTEM LABO.INC.