絵本/絵本関連情報

猫は人間の救世主だった?! 『猫の秘密』

古代エジプトでは、猫は神の化身としてあがめられていたと聞いたことがあります。なぜ、猫はそんなに大切にされていたのでしょうか? 猫と人間の深い関係を描く、猫好き必読の優しいファンタジー『猫の秘密』をご紹介します。

執筆者:大橋 悦子

猫のふしぎに答える優しいファンタジー『猫の秘密』

猫は古くから人間の良きパートナーとして、深い絆で結ばれています。その反面、猫はとてもミステリアスで、謎もたくさんありますね。例えば、猫はどうして暗闇でもよく目が見えるのでしょう? 高い所から難なく飛べたり、いつも真夜中に集まってお話しているように見えるのもふしぎです。そんな猫たちのたくさんのふしぎを解き明かす(?)ファンタジー絵本をご紹介します。猫と人間の関係を描く心温まる物語は、昔々のそのむかし、銀河を遠く離れた、とある場所から始まります……。

猫好きのみんなが知りたいネコの本当のお役目教えます!

『猫の秘密』の表紙画像

登場する猫たちの愛らしさに、胸キュンの絵本です!

昔、神様は遠い遠い宇宙の彼方に住んでいました。ある時、神様は猫にこう命じました。「地球へ行って、人間を助けなさい。」 猫は青く輝く地球をひと目みるなり、この星に恋をしました。そして、胸をときめかせながら、古代エジプトの地に降り立ったのです。

猫は神様の言いつけを守り、精いっぱい人間を助けました。よく聞こえるその耳や良く見えるその目で、蛇やねずみ・虫などから大切な農作物を守ったのです。やがて猫は、豊かな実りをもたらす女神としてあがめられるようになりました。

古代エジプト時代以降も、ペルシア戦争、ギリシア文明の時代、インドから日本への仏教伝来時など、歴史の要所要所で、猫が人間のために果たした役割が作者の優しいまなざしを通して語られていきます。同時に、それぞれの時代の人間たちの姿が、時に美しく、時に身勝手なものとして描き出され、ただ面白いだけのファンタジーとは一線を画す奥行きが感じられます。

さて、中世ヨーロッパ、魔女狩りの時代に受難の時を迎えることになった猫たちは、そのあまりに怖ろしい経験に、神様からの大事な使命をすっかり忘れてしまいました。でも、1番大切な使命だけは忘れることなく、心の中に小さな光となって生き続けていたのです。

子猫の画像

こんなちいさな猫ちゃんも大切なお役目を果たしているのです?!

えっ? その1番大切な使命は何かって? その答えは、もちろん絵本の中に示されています。でも、猫を愛する人ならきっと、答えを見るまでもなく、この絵本の全てから猫の大切なお役目を感じとれることでしょう。

なお、全てのページに英訳が併記されているほか、巻末には7枚の猫のポストカードがついています。そちらもどうぞお楽しみください。


【書籍DATA】
ホコヤマ フミコ:作
価格:1543円
出版社:明窓出版
推奨年齢:6歳くらいから大人まで
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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