国際結婚と日本人と外国人の家族の絆
『ダーリンは外国人』(2010年度作品)
小栗左多里の原作漫画を映画化した『ダーリンは外国人』は、外国人の夫と日本人妻の恋愛から結婚への顛末を描いた国際結婚ラブストーリー。
生まれ育った環境の違いが生むギャップは誤解を生じることもあるけど、それがお互いを理解するきっかけになり、また自国の文化を見直すきっかけにもなると思えるところがいいですね。
日本語に魅せられてしまった外国人夫の「ぶん殴るのぶんって何?」という素朴な疑問。説明に困る~みたいなエピソードが良いです。もう少しカルチャーギャップや日本人と外国人男女の恋愛ギャップを見せてくれれば……という不満もありますが、国際結婚に興味がある方は楽しめると思います。
監督: 宇恵和昭
出演: 井上真央、ジョナサン・シェア、国仲涼子、戸田菜穂、國村隼、大竹しのぶほか
『トイレット』(2010年度作品)
好き勝手に生きてきた三兄妹モーリー、レイ、リサは、母親が亡くなったことを機に一緒に住むことになり、そこに日本人祖母も同居することになる……という物語。
もたいまさこ演じるおばあちゃんが全然しゃべらないのがいいですね。嫌われるのが怖い日本人は、外国人に媚を売りがちですが、おばあちゃんは自分のスタイルを貫き通します。かといっていじわるではなく、孫たちに気前はいい。何も言わないからこそ、理解しようと思い始める孫たちがどんどんかわいく見えてきます。
孫たちがおばあちゃんの強烈な存在感に右往左往する姿は、外国人相手にオロオロする日本人の逆をいくスタンスで映画が作られており「そうよ、これくらい堂々としていていいのよ!」と励まされるようです。もたいまさこの存在感が抜群、かっこいい!
監督: 荻上直子
出演: アレックス・ハウス、タチアナ・マズラニー、デヴィッド・レンドル、サチ・パーカー、もたいまさこほか
カルチャーギャップ映画、いかがでしたか? 海外行けば必ずとまどうお国柄の違い、あるいは恋愛の違い。実際に経験できないことでも映画で見ると、意外とあるある感があったり、へ~と思ったり。そんな風に楽しんでもらえればいいな思います!