アリゾナ州にある5万年前からほぼ同じ形を留めている
隕石衝突口メテオクレーター
隕石衝突時に吹き上げられた土もほぼそのままの状態で残っている
アリゾナ大学の天候調査部によると、メテオクレーターがあるアリゾナ北部は、砂漠気候で、年間平均降水量は約300mm。年間300日以上は晴れているとのこと。つまり5万年間ほとんど雨が降らなかったという訳です。
アクセス
最寄りの大きな町は、フラッグスタッフ。そこからは、フリーウェイI-40で東に約1時間。フリーウェイを降りてから南に約15分ドライブします。クレーターに続くだけの1本道を走り抜けると終点がクレーター。直径約1.2kmの巨大クレーター
オフィシャルサイトによると、クレーターの直径は約1.2km、外周約3.6km、約165m。5万年の間に少し土が積もったようで、衝突当時の深さは約210mだったと言われています。あまりにも大きすぎて、一般的なカメラではクレーター全体が入りません。ここに行く場合は、広角レンズを忘れずに。旅行者は、クレーターの北側に設置された展望台からクレーターを見学します。クレーターの中に入ったり、周囲をトレッキングしたりすることはできません。展望台の近くにビジターセンターと簡単な展示があります。そこでは、隕石のかけらのレプリカや衝突シュミレーションを見ることができ、宇宙についての展示が行われています。
別名バリンジャークレーター
ミディアクレーターは、別名バリンジャークレーターとも呼ばれています。これは、長年このクレーターの研究に情熱を注いだダニエルバリンジャー氏にちなんだもの。フィラデルフィアで鉱山エンジニアをしていたバリンジャーがこのクレーターに興味を持ち、1903年、ここにやってきました。彼はミディアクレーターを見て「これは、隕石の衝突でできたクレーターに違いない。ここには隕石のかけらが埋まっているはずだ」と、このクレーターの研究を始めたのです。そして、3年後の1906年に、彼はアメリカ地質調査所に論文を提出。自然科学アカデミーの学会で「クレーターは隕石の衝突でできた隕石口である」という仮説を発表しました。それまで、このクレーターは、「火山の火口である」と考えられていたので、彼のこの説は、すぐに受け入れられず、これが正しいと証明されるまでに、50年以上もかかってしまいました。彼は、「隕石のかけらが地中に埋まっているはずだ」と、クレーターの底を掘っていたため、展望台から彼が掘った採掘跡を見ることができます。
バリンジャーがなくなった今でも、このクレーターはバリンジャーの家族によって管理されています。地球と宇宙のロマンがたくさん詰まったクレーター。近くを通った時には立ち寄りたいスポットです。
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■Meteor Crater(メテオクレーター)
住所:Interstate 40, Exit 233
Winslow, AZ 86047 USA
TEL:800-289-5898
料金:大人16ドル、子供8ドル
時間:8:00~17:00