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お金に強くなりたいなら、弱い自分を認めよう(2ページ目)

お金に強くなるためには、勉強したり知識を詰め込んで「強い自分」になる必要があるように思います。しかし「弱い自分を認める」ことのほうがお金に強くなるに効果的だったりします。なぜでしょう?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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知らないことを認めると「分からない」が強みになる

そして、「弱い自分を認める」と、不思議なことにお金について強くなるチャンスが得られます。それは分からないことを質問することができるからです。

分からないことを分からない、とはっきり言うのは社会人になるとなかなか難しいことです。定年退職者が金融詐欺的商品にころっと引っかかるのも、「あやしいから聞いてみたいけど、恥ずかしくて聞けない……まあいいか」というような心理が働いてしまうからです(詐欺的業者はそこが狙い目であなたをおだててきます)。

「分からない」を認められることはお金についてはとても大きな強みになります。分からないまま買った金融商品について、基本的には言い訳が許されず、その損失が生じた場合にも保証されない世界だからです。

「分からない」が認められる、つまり「弱い自分を認める」人は、不明な点があれば納得いくまで確認をすることができます。金融機関の職員の泣き所は「ウソはつけない」ことで、聞かれれば必ず本当のことを答えます(ウソをついて売ってしまうと損害賠償の責を負う)。聞き方を工夫したり、いろんな角度で質問をすると、買わずにすむ理由が浮かび上がることはしばしばです。

また「分からないのだから、買わないことにしよう」という決断も「弱い自分を認める」人は下すことができます。これもとても勇気がいりますが、買わない決断を下せる人は絶対に損をせずにすみます(トクもできないとはいえ、よく分からないが儲かった、はお金についていい状態ではありません)。

徐々にステップアップしていけばいい

最後にひとつアドバイスを。

知識や知恵が足りないとしても焦る必要はありません。ゆっくりゆっくり蓄えていけばいいのです。今の株式相場で儲け損なったのであれば、次の上昇相場がくるタイミングでちゃんと儲けられるよう準備をしていくくらいで考えていけばいいのです。

若い人にとっては、10年で2回くらい上昇と下落の相場がやってきますから、まだ何度もチャンスはあります。無理をして未熟なまま株式相場にお金をつぎ込んで大きく減らしてしまうほうがもったいないことです。

「いつか、お金に強い自分になる」くらいに目標をのんびりかまえて、一歩ずつ階段を上っていきましょう。もちろん「今はまだ、お金に弱い自分であることはしっかり認める」ことも忘れずに。
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