お金に強い自分になりたいと思いませんか?

私は名刺に「投資教育家」と書いてます。投資教育家として長年活動されている岡本和久さんにならって(本人許可済み)、そう名乗っているのですが、投資についてあるいはマネープランの立て方についてもっと多くの人に学んでほしいと思っています。

誰でもお金に弱い状態よりは、「お金に強くなりたい」と思っていると思います。

ムダのない保険の入り方であったり、住宅ローンの上手な組み方であったり、株や投資信託の上手な売り買いの方法であったり、強くなりたいジャンルは人それぞれですが、お金について詳しくない状態であることは、不利な契約を結んでしまったり、損をしてしまうのではないかと誰もが考えます。

だからこそお金について「強い自分」をイメージし、そこに近づきたいと考えます。しかし、マネーハック的にいえばこれが間違いの元なのです。

強い自分になるのと、弱い自分を認めるのとは違う

「お金について強い自分」になることを考えるのはいいのですが、そのためには知識を習得し知恵を身につけなければいけません。

しかし、あなたと金融機関の職員のどちらが、その金融商品について詳しいかといえば、「必ず」金融機関の職員のほうが詳しいはずです。彼らも逆であっては困るはずですから、少なくともあなたより一歩詳しい状態で販売のセールスをしてきます。追いつくことはほとんど不可能です。

このとき、発想をひっくり返してみてはどうでしょうか。「弱い自分を認める」ところにお金について学んだり判断したりする軸を置いてみるのです。

ジムに通ってトレーニングをするとき、現状の自分の体力を調べて、強い部分と弱い部分を調べます。自分の弱さを知ることによって、効果的に強い自分に近づくトレーニングができるようになります。

また、弱い自分の箇所を知っておくことは「無理をしない」という意味でも重要です。筋トレなどでは過剰な負荷をかけるとねんざや筋肉の断裂などのケガをしてしまいます。適切な負荷をかけていくことはステップアップにきわめて重要で、投資について学ぶ専門書を読むにしても段階を踏まなければチンプンカンプンであきらめてしまうことでしょう。

「弱い自分を知り、弱い自分を認める」ことのほうが「強い自分」のことばかり考えるより、役立ちますし、簡単にスタートできるのです。

強い「ふり」は、金融機関のよいカモにされる

私たちは、お金に強い自分になる過程で「強いふり」をしてしまいます。行動ファイナンスにおいては「自信過剰(オーバーコンフィデンス)」と呼ばれる現象ですが、「強いふり」をすることはあまりいいことがありません。

「強いふり」をしていても、運用の成績が好転したり、好条件で保険を契約できるわけではありません。むしろ、知ったかぶりしている人が背伸びして金融商品を買ったり、保険のセールスレディと話をしてしまうと、知らないということを認められないあまり、実際にはよく分かっていないのに、分かったふりをしてしまいます。

「お金に強いふり」が「お金について分かったふり」になって行動まで至ってしまえばこれは最悪です。金融機関の人のほうが知識は豊富であるのが基本構図だと先ほど述べましたが、実際には知識不足なうえ知ったかぶりをして契約する人の末路は明らかです。

「分かったふり」の行く末は「金融機関のよいカモ」ということになるでしょう。