植木・庭木/庭木・花木の種類と育て方

バラの種類と育て方(2ページ目)

花木の女王と呼ばれるバラは、ぜひガーデニングに取り入れたいアイテムです。ここではバラの種類と育て方について解説します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド


バラの植え方

バラの植え付けは、新苗の場合は4~6月、大苗の場合は10月~翌春3月頃が適期となります。植え場所は日当たり、風通しの良いところが適しています。植え付け前には元肥をすき込んでおきましょう。苗の植え方は「庭木・花木の植え方」に準じますが、接ぎ口を埋めてしまわないように気をつけます。

なお、充分な日照が確保できないなど適当な植え場所がない場合は、鉢植えにして管理するとよいでしょう。ただし、地面からの照り返しや、強風による乾燥、鉢の転倒には十分注意します。

バラの管理の仕方

■水やり
バラの水やりは、庭植えの場合は極端に乾く日が続いた場合以外は特に必要ありません。ただし鉢植えの場合は、鉢土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと与えます。

■肥料
肥料は用途にあわせ、自分が使い易いと思うものを

肥料は用途にあわせ、自分が使い易いと思うものを

肥料は、休眠期に施す寒肥、春の生育期に施す追肥、春の花後に施すお礼肥え、さらに夏の剪定後と秋10月頃と年に5回施すことになります。このうち寒肥と夏の剪定後には、遅効性の有機質肥料を与えます。バラ専用に配合された肥料も市販されていますので、それを利用してもよいでしょう。施肥量は株の大きさや使用する肥料によって違ってくるので、記載されている規定量をよく確認します。

■病虫害
バラは病虫害に遭いやすいために、敬遠される方も多いようです。しかし元来は丈夫な花木です。生命を脅かすような被害でなければ、多少は目を瞑る……そんな気構えで気楽にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

バラに多く見られるアブラムシは指先でこそげ取る、ウドンコ病には酢水を吹きつけたり風通しを良くする、などターゲットを絞って効果的でなおかつ簡単な防除法を身につけておくと管理も楽になります。ただし「根頭がんしゅ病」については、株を抜き取って処分する以外ありません。細菌による病気なので、植えられていた場所の土も取り替えます(同じ場所でのバラ栽培はおすすめできません)。

バラの剪定とつるバラの誘引

ハイブリットティーなどのブッシュタイプは、芽出し前の早春2~3月頃と夏8月下旬~9月上旬の年2回剪定をします。まず枯れ枝や細く弱い枝、込み合っている枝など不要な枝を取り除き、太く充実した枝2~3本に整理します。早春は強剪定が可能で、元の樹高の3分の1~半分程度まで切り詰めます。枝を切る際は、基本的に充実した外芽の上5ミリくらいのところで切ります(樹形により内芽で切る場合もあります)。花後は、5枚葉の上で花枝を切り戻します。夏の剪定は、秋バラを楽しむためなので、不要枝を切り取るほか枝先を切り詰める程度の弱剪定にします。
つるバラは、アーチやラティス、鉄線などを使って水平に誘引すると花つきがよくなる

つるバラは、アーチやラティス、鉄線などを使って水平に誘引すると花つきがよくなる


つるバラは休眠期12~1月(寒冷地では3月)頃に剪定、誘引を行います。つるバラは開花後に新しいシュートを伸ばし、これに翌年花が咲きます。一方、3年以上の枝では花つきが悪くなるので、新しいシュートを残し古枝を切って更新するようにしましょう。剪定後、花つきが良くなるように、枝をできるだけ水平に誘引します。なお実を楽しむ場合以外は、開花後の花枝は切り戻しておきます。

 

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