THE パワフルボイス 小山力也
「24」ジャック・バウアーのアノ人も!
そんな『24』で心臓を止められても拷問されても急所を撃たれてもしれっと復活する不死身の男 ジャック・バウアーの吹替えを担当しているのが劇団俳優座の小山力也さん。立命館大学を卒業後、桐朋学園大学の演劇科に入学し、その後所属した俳優座でも多くの舞台に立っています。
小山さんは他にも『ER 緊急救命室』でジョージ・クルーニーが演じるロスの声をあてた事をきっかけに、映画作品でもジョージ・クルーニーの吹替えを多数担当。また最近ではアニメ『名探偵コナン』で二代目の毛利小五郎役に就任した事でも話題になりました。
5月からアメリカでオンエアが始まっている『24』の最新バージョン『リブ・アナザー・デイ』が日本でリリースされる際には、またあの熱くテンションが高いジャック・バウアーの台詞を聞かせてくれることでしょう……「クロエ、奴の位置を俺の端末にダウンロードしてくれ!」
クイーン・オブ・吹替え 山像かおり
幼い頃、陰謀の末に父親を獄死させられ、その復讐の為に姿と名前を変え高級リゾート地・ハンプトンに戻ってきたエミリー・ソーン。彼女の復讐劇を描いたドラマ『リベンジ』で、物語のキーパーソンとなる美しい女帝・ヴィクトリアの声をあてているのが文学座の山像かおりさんです。小山力也さんとの共演作『ER 救急救命室』でスーザン役を担当した事がきっかけになり、吹替えの世界でも大ブレイク。現在は同じく舞台出身で海外ドラマの吹替えやTV番組のナレーターとしても活躍中の渡辺美佐さんと「羽衣1011」というユニットを組み、舞台にも積極的に出演しています。
山像さんの海外ドラマアフレコ参加数は膨大で、まさに”クイーン・オブ・吹替え”という称号がピッタリなのですが、ヴィクトリアと全く違うモードで演じる『クローザー』のブレンダ役も超個性的。ロス市警重大犯罪科のイカつい部下たちを相手に「プロベンザ警部補、銃の出所を確認して下さる?」「どうもありがとう、ガブリエル巡査部長。」と、南部出身の訛りを隠すよう丁寧な言葉遣いで喋る様子はとってもチャーミング!吹替えで観るとその味わいが増す好例の1つです。
如何でしょうか。今回は海外ドラマの吹替えで活躍する3人の演劇人をご紹介しました。有名タレントや芸人さんが海外ドラマのアフレコに多数参加していた時期もありましたが、視聴者からのネガティブな反応もあり、現在では話題性よりキャラクターに合ったキャストが起用される傾向の海外ドラマ吹替え現場。今回Pick Upした3人以外にも本当に沢山の演劇人がスタジオで活躍しています。お気に入りのキャラクターボイスと出会ったら、彼らの生の演技に触れられる劇場に足を運んでガッツリ舞台を鑑賞する、なんて楽しみ方もアリかもしれません。