忙しい女性も忘れず飲めるように1日2回へ
“進化”した肝斑改善薬「トランシーノII」
撮影:多田裕美子
志磨さん「『トラネキサム酸』という成分です。これは第一三共が開発した独自の成分です。皮膚の中にあるメラノサイトという細胞が必要以上に活性化すると、過剰にメラニンを作ってシミになりますが、かんぱんの場合、そのメラノサイトに「活性化しなさい」という指令を出している「プラスミン」という成分の影響が考えられています。トラネキサム酸は、そのプラスミンの情報伝達をブロックするといわれています。」
つまり、メラノサイトというメラニン生成工場の、ラインを「オン」にするボタンを押させないようにする、というイメージらしいのです。確かにメラニンが大量生産されたら困るので、稼働ボタンは押したくありませんね。
元々は医療現場やOTC医薬品の配合成分として、別の目的で使われていたトラネキサム酸。かんぱんに効果があることが報告されたことで、皮膚科ではかんぱんに処方されてきました。そのトラネキサム酸を、かんぱんに対する効能・効果をもつ医薬品として承認されるよう申請したのは、第一三共さんが初めてだそう。それだけに、申請時はかなり大変だったそうです。
輪竹さん「そうなんです。有効性・安全性のデータを取り、しっかりと臨床試験して証明して出す必要がありました。前例のない作業が多かったことからとても大変な作業でした。今回こうして『トランシーノII』に変わる際にも、もう一度申請したんですよ。」
――えっ。トランシーノIIの有効成分は同じですよね?
志磨さん(右)、輪竹さん(中央)、北川さん(左) 撮影:多田裕美子
なるほど。仕事をしていると慌ただしいお昼には、どうしても薬を飲むのを忘れがち。2回にすることで、きちんと飲み続けることを生活に取り入れやすく進化した、ということのようです。また、自分がかんぱんかどうかはっきり自信がないときでも、「2週間分」、「1ヶ月分」のサイズも売っているから、まずは飲んでみる、ということができそう。
志磨さん「無料提供しているスマートフォンアプリ『しみ研』を使うと、かんぱんとしみの見分け方も載っているし、トランシーノシリーズの服薬チェックも楽しくできますよ!」
「しみチェック」で、自分のしみの特徴をつかんだら、服用カレンダーにチェックしつつ、毎日自分撮りをしてお肌の明るさを記録。比べてみると、肌の調子を比較でき、これなら楽しく継続的に自分の肌の状況をチェックしていけそうですね。
志磨さん「ただ、『トランシーノII』はかんぱんであれば高い改善効果が確認されている8週間という区切りで、一度服用をストップしてください。その後は、一般のしみ・そばかす緩和薬の『トランシーノホワイトC』に切り替えるのをオススメしています。」
しみ・そばかす対策用の新製品
「トランシーノホワイトC」の効果の秘密とは……?
――『トランシーノホワイトC』は、しみ・そばかすの人に効果があるということですが、どのような成分が入っているんですか?北川さん「メラニンの生成を抑えるとともに、できてしまったメラニンの色を薄くするビタミンCや『L-システイン』という成分が最大量(※)配合されており、先ほどのメラニンの元、メラノサイトからのメラニンの生成を抑えます。
※OTCビタミンC主薬製剤として(2013年12月現在)
なるほど、日光をしっかり浴びてしまった後でも、内側からこのようにケアすると、メラノサイトが元気になるのを2つの成分がタッグを組んで、しっかり抑えてくれるというわけですね。
さらに代謝を早めるビタミンEやB2・B6も加えて配合されているので、できてしまったメラニンを排出するサイクルも整えてくれるそうです。
志磨さん「ほかにも、例えばニキビのあとにできてしまった炎症性の色素沈着などにも、トランシーノホワイトCが効果を発揮します。ぜひ、トランシーノIIと同様に1日2回飲むだけのケアですので、日ごろのお手入れに“飲む習慣”をプラスしていただければと思います。」
しみの生成・定着予防に対してピンポイント攻撃をしかける成分が、リッチに配合されているということ。しみに対して様々な段階で複合的に効果を発揮してくれるんですね。