ヒーローへの憧れを描く 『ぼく、仮面ライダーになる!』
月光仮面から、スパイダーマンや烈車戦隊トッキュウジャーまで、世の中にはヒーローが溢れています。古今東西男の子のだれもが、そんなヒーローに憧れてきました。大泉学園幼稚園に通うかんたろうも、その1人。かんたろうは、仮面ライダーに憧れています。でも、ベルトを作っても、変身ポーズをバッチリ決めても、それだけではヒーローになれないみたい……。さあ、どうする?かんたろう。本物のヒーローに必要なものって何だろう?
仮面ライダーを目指して、日夜努力を続ける(?)かんたろう。変身ベルトも、バイクも作ったし、変身ポーズも完璧ですが、まだ仮面ライダーになれません。ある日、幼稚園にいくとゴンちゃんが、いつものように悪いことをしています。でも、身体の大きなゴンちゃんを怖がって、誰も止めることができません。それどころか、みんなは、まるでショッカーのように、ゴンちゃんの言いなりです。さあ、仮面ライダーになりきれないかんたろうは、どうするのでしょうか? そして、もし本物の仮面ライダーがこの様子を見たら、どうするでしょう?
ちょっぴり教育的要素の強いストーリーですが、ヒーロー大好きな男の子たちは、そんなことにはお構いなし。まるで、ヒーローに導かれるように、自身の弱さと戦い、本物のヒーローへと成長していくかんたろうの姿に自らを重ねて、すうっと感情移入していきます。そして、ヒーローにとって必要不可欠なものとは何なのかを自然に学んでいくようです。
男の子にとって魅力いっぱいのこの絵本は、他にもお楽しみがたくさん用意されています。絵本のカバーには、正義の味方志望(?)の読者のために「仮面ライダー認定証」がついていますし、絵本に描かれた街の電信柱には「ショッカーはなんにんいる?」なんてクイズが出題されていたりします。
ご子息もライダーベルトを作ったという作者ののぶみさん、さすが現役のパパですね。男の子の気持ちがよくわかっていらっしゃる。同じシリーズの他の4冊(※下記参照)も合わせてどうぞ。
【書籍DATA】
のぶみ:作
価格:1188円
出版社:講談社
推奨年齢:4歳くらいから
購入はこちらから
※参考 「ぼく、仮面ライダーになる!」シリーズ 他作品