23区内駅近の大規模マンションで、
かつ第1種低層住居専用地域に建つという希少性
東京都の城西エリアで生まれ育ったガイドは、多少地縁もあるので、上鷺宮に大規模な低層マンションが建つと聞いて、以前から興味を持っていました。なぜなら、23区内の第1種住居専用地域に大規模マンションが建つこと自体が珍しいことで、上鷺宮という住宅地とどうマッチするのだろうと思ったからです。ちなみに第1種低層住居専用地域とは、都市計画法で定められた用途地域のひとつで、3階建て以下などの低層住宅のための住環境を保護するための住居系の地域のこと。良好な住環境を確保するため、建物の高さは10mないしは12m以下に制限されていることが、大きな特徴です。
実際に行ってみると、たしかに「ザ・パークハウス上鷺宮」の周辺は静かな住宅街でした。敷地の千川通りに近い側には東京都住宅供給公社の4階・6階建て賃貸住宅がありますが、他の三方は一戸建てなど3階建てまでの住宅が建ち並んでいます。住宅街の中には、小学校や保育園、各種のクリニックなどもあり、敷地東側の通りには満開の桜並木、西側には歩道が整備されたアカシア通りがあります。
最寄り駅は西武池袋線「富士見台」で、駅からは徒歩4分。駅前の商店街を抜けて、千川通りを渡れば住宅街が広がります。周辺に大型の商業施設が多い隣駅の「中村橋」からも徒歩9分なので、2駅の使い分けができるかもしれません。道も平坦なので、子どもや高齢者に優しい住環境のように思います。
マンション全体の模型で
住棟配置や植栽、住戸プランが分かる
モデルルームではまず、売り主である三菱地所レジデンスでこのマンションの開発や設計を担当した方たち、ランドスケープデザインや植栽計画を担当した専門家の方たちが、物件のコンセプトについて説明する映像を見ました。次が、マンションの全体模型の見学。ここは十分に時間をかけて、物件の特徴についてじっくり確認したいところです。高さ制限が10メートルなので、地下1階+3階建ての4階建て、全261戸のマンションになっています。敷地には、南に面して3棟(C棟のみL型で一部に東向きあり)が配置され、各棟の間隔は16~20メートルあるので、互いが日当たりを遮ることはないようです。
敷地面積は過去最大規模の約1万8800平方メートルもあり、そのうち空地率が55%もあるので、ゆったりした住環境となっています。通り沿いの植栽はもちろんのこと、居住者のみが利用する「プライベートガーデン」と地域住民も利用できる歩道を整備した「パブリックガーデン」(C棟の南側)があります。
また、マンションの外観が街並みと調和するように、外壁のタイルやバルコニーの手すりをオリジナルで制作し、木彫ルーバーと組み合わせるなど工夫したということです。
マンションの全体模型。奥からC棟(L型でプライベートガーデンに面した東向き住戸がある)、B棟、A棟。メインエントランスは、駅に近いA棟にある。各棟の間が駐車場スペースで、C棟は南側のパブリックガーデンに面している。
>>次ページからは、住戸プランの工夫などについて詳しく見ていきましょう。