おばけ長屋を覗いてみたら、何故かみんながウキウキです

おばけ長屋の夜が明けました。今日はとても良い天気。その上、長屋の住人は、何だかとても嬉しそう。実は、今日はおばけ長屋のみんなが楽しみにしていたお花見の日なのです。お酒やご馳走をたくさん持って、長屋のみんなは、お山へ登って行きましたが、さていったいどんなお花見になるのでしょうね……。

楽しい花見の邪魔をする「ふとどきもの」は誰でしょう?

『おばけ長屋』の表紙画像

おばけ長屋の住人が、皆とても嬉しそうなその訳は?

山頂に立つ桜の大木は満開で、花々は今が盛りと咲き競っています。その桜の木の下に、ご馳走をひろげて始まったお花見は、それはもう楽しくて、粋な花見でございました。ろくろ首の姉さんが爪弾く三味線に合わせて、小唄を歌うのは、かっぱとひょうすべ。美味しいお酒と肴を前に、宴もたけなわというその時に……。

一転にわかにかきくもり、花見に呼ばれなかった雷が、拗ねて雨を降らせ、稲妻を光らせたからたまりません。お花見を続けることができなくなりました。すると、ろくろ首の姉さんが、「あたしにおまかせ!」とばかりに、首を伸ばし、雲の上まででかけると、雷さんを花見に誘います。

機嫌を直した雷も加わって、楽しい宴が続くもの……と思われましたが、粋なろくろ首姉さんの色香に迷った(?)雷が、飲み過ぎた挙げ句に、雷太鼓をたたき始めたからたまりません。さて、おばけのお花見は、一体どうなってしまうのでしょうか?

大人なら「おやおや、おばけの花見も人間と同じじゃないか!」と、ため息の1つも出るところですが、子どもたちは雷の悪酔いや、姉さんの色っぽさなど、登場するおばけたちのキャラクターにアハハ・オホホと大笑い。名前も知らぬ異形のおばけたちにも親近感を抱いていくようです。

それもそのはず、山本孝さんが描くおばけたちは、怖いようで怖くない。可愛げのある容貌をしているのですからね。きっと、いつもはおばけ絵本が苦手というお子さんにも楽しんでいただけると思います。ただ、普段から深酒が過ぎるお父さんはご用心。読み聞かせの最中に、雷さんが泥酔する様子を見るなり、「お父さんみたい!」と叫んだお子さんがいましたから(笑)。


【書籍DATA】
内田麟太郎:作 山本孝:絵
価格:1260円
出版社:岩崎書店
推奨年齢:4歳くらいから
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