記憶術/記憶術の例

300超の資格持つ試験勉強の達人の記憶術(前編)(2ページ目)

毎週のように検定・資格試験を受けている試験マニアともいえる人がいます。オールアバウト「資格」ガイドの鈴木秀明さんです。彼が持つ検定・資格は300を超えます。短期間でさまざまな検定・資格を取得するために、どんな記憶術を使っているのでしょうか? その秘訣をインタビューしました。2回シリーズの前編です。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

試験勉強もゲーム攻略も同じ

『ラクして受かる勉強法』

鈴木さんの著書『ラクして受かる勉強法』

鈴木:たとえば、ゲームの最終目標が、相手のボスを倒すことだとしましょう。このゲームをラクに攻略するためには、そのボスの弱点を探し出し、それを攻撃するために必要な力とかアイテムを手に入れることです。

--確かにそうですね……

鈴木:でも、かなりの人が「ボスの弱点は何か?」とか「その弱点を攻めるために何が必要か?」なんて考えないで、とにかく自分の力やアイテムなどのレベルを上げようとするんです。「自分のレベルを上げれば、いつかボスを倒せる」としか考えないんです。

--試験勉強でも、「1日10時間勉強したのに……」「寝る時間も削ってがんばったのに……」とか、どれだけがんばっただけを話す人がいますね。

鈴木:そこには「戦略」がありません。私は、ゲーム攻略でも試験勉強でも、「戦略」を自分で考えていくのが楽しいですし、それがラクに目標を達成することにつながります。

細かいところは試験直前に集中して覚えろ!

--ほかに「記憶をラクにする」コツとかテクニックはありますか?

鈴木:テクニックといえるかはさておき、「テキストを最初から覚えようとしない」ことです。

--それはどういうことでしょう?

鈴木:これも先ほどの「記憶することを減らす」に通じるのですが、記憶するといっても、試験本番当日に記憶していればいいわけで、その前に記憶する必要はないわけですよね?

--まあ、そうですね。ただ、いきなり全部記憶できませんから、だんだんと記憶することは必要だと思いますが?

鈴木:もちろんそうです。ただ、記憶する必要がある知識のなかでも、記憶しやすさや忘れやすさには差があります。たとえば、数値などの「細かい知識」は記憶しにくいし、忘れやすいですよね? 
そういうものは、いきなり記憶しようとせずに、試験直前にそういうところは集中して覚えればいいんです。

--試験直前であれば忘れにくいのは確かですね。

鈴木:細かい知識を記憶するテクニックはあとでも話しますが、こういった「戦略」を持って試験勉強しているかどうかで、かなり「ラクさ」が変わります。テキストを最初からいきなり覚えようとする人がかなりいるので強調したいところです。

--私も記憶術の基本である「イメージ記憶術」は、目次に絞り、それを最初に記憶してしまうことを勧めています。その目次を柱に繰り返すなかで、理解とともにだんだんと細かいところを記憶していけばいいので。

鈴木:それも一つの「戦略」ですね。
そして、何回も繰り返すのも、記憶では必ず押さえておくべきポイントです。繰り返しの必要にも絡むことですが、多くの人がとっても基本的な「心構え」が間違って、大きなロスを生んでいると思っています。

--基本的な「心構え」ですか? それは何ですか? (後編に続く)

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さて、”試験勉強の達人”・鈴木秀明さんの記憶術(前編)はいかがでしたか?
さすが、何百回という試験をくぐり抜けられているだけあって、表面的なテクニックというより、とても骨太な考え方をお持ちですね。後編ではさらに、その考え方に迫ります。お楽しみに!

 


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