金関連の株式に投資するファンドが好調
金関連ファンドが好調
ただし、第1位は騰落率13.50%、大和住銀投信投資顧問が運用する「株式&通貨 資源ダブルフォーカス(毎月分配型)」です。同ファンドは、主に北米の金融商品取引所に上場している資源関連(エネルギー、鉱物資源、資源インフラ等)の中小型株を投資対象とします。加えて、資源国の3通貨(ブラジルレアル、豪ドル、南アフリカランド)に概ね均等に投資(米ドル売り/資源国通貨買い)されて運用されます。
2014年1月こそアルゼンチンショックで一時的に新興国通貨などか売られたものの、2月には新興国通貨が反発。さらに米国株式市場が堅調であったことが二桁以上の騰落率をあげた要因と考えられます。
騰落率の2位以下は、アストマックス投信投資顧問が運用する「ジャパン・ゴールドファンド(ブル2倍型)」の12.89%、第3位は、UBSグローバル・アセット・マネジメントが運用する「グローバル・アンブレラUBSフード(豪ドル連動型)」の10.94%となっています。
その他騰落率上位で目立ったのは、ブラジルレアルや資源国通貨を選択する通貨選択型の投資信託です。先にも述べましたが、新興国通貨、資源国通貨が2月に反発したことが要因と考えられます。
2月もグロソブの大量資金流出は止まらず
一方、投資資金の流入・流出を見ると、2014年1月の決算期から1万口当たりの分配金を35円から20円に減額した、国際投信投資顧問が運用する「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」の資金流出が止まりません。2月も425億円の資金流出となり、純資産総額は2013年3月10日現在で約1兆2286億円になりました。純資産総額第2位のフィデリティ投信が運用する「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」が約1兆1573億円ですから、その差は約713億円です。第3位の新光投信が運用する「新光US-REITオープン」も約1兆1094億円と、その差は約1192億円です。
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドの2月の資金流入額が約377億円、新光US-REITオープンが同192億円であることから、仮に2月と同じペースで資金の流入・流出が起こると、3月中には2002年1月から約12年2ヵ月守ってきた純資産総額第1位の座から陥落するばかりか、その数ヵ月後には3位に落ちるかもしれません。
その他資金流出で目立つのが、通貨選択型のブラジルレアルや資源国通貨タイプです。新興国通貨や資源国通貨は反発したものの、アルゼンチンなどの新興国ショックが尾を引いているようです。
一方資金流入では、先にあげた2つのファンド以外は、野村アセットマネジメントが運用する「ドイチェ高配当インフラ関連株投信(通貨選択型)米ドルコース(毎月分配型)」JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する「JPMザ・ジャパン」に117億円の資金流入がありました。
2013年4月以降新規募集が停止していましたが、2014年2月10日に新規募集を再開。日本株を投資対象とする投資信託の中では、2月の資金流入は日興アセットマネジメントが運用する「インデックスファンド225」と同額のトップとなっています。
2013年のGW頃まで好成績で名を馳せたJPMザ・ジャパン。昨年後半は他のファンドの後塵をはいしましたが、2014年は新規募集再開を機に運用成績の巻き返しがあるのか注目したいものです。