不動産売却・査定/不動産売却の流れ・基礎知識

価格交渉に応じる?応じない?で迷わないために(2ページ目)

不動産の売却を開始したものの、一向に売れる気配がないのも困りますが、逆に価格交渉ありきの申込書が入ってきた場合、嬉しい反面、悩ましい問題です。幸か不幸か販売を開始してすぐに申し込みがあると、その悩みは一層深くなってしまいます。売り手はどのように考えるべきでしょうか?

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド


時間をかけた分だけ高く売れる訳ではない

時間をかければかけただけ、比例して高い価格で売れるのであれば、販売期限ぎりぎりまで粘ってみても良いでしょう。しかし残念ながら、消費した時間だけ高く売れるという訳ではありません。

「これもご縁です」「ご縁を大切に」と、不動産会社はこうした便利な一言で片づけてしまいがちです。しかし「逃した魚は大きかった」ではないですが、一番最初に入ってきた条件が、後から振り返ってみると実は一番良かった、ということが不動産取引にはよくあります。

価格交渉は必ずあるものだと認識しておく

価格交渉があったときに、売り手としては面白くないかもしれません。しかし、現在の不動産取引において、価格交渉が一切ない、ということはよほどのことがない限りありません。

不意打ちのように価格交渉があると、それを飲み込み理解し納得するまで時間がかかってしまうかもしれません。しかし販売直後から、「価格交渉はあるもの」と予め認識しておけば、いざ交渉があったときにも冷静に対応することが出来るでしょう。

売り手自身の売却スタンスを明確に

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売り手側のスタンスを明確にしておくことで、いざという時迷いません

「今入ってきている条件で取引をまとめるか?」「少しでも高い価格で申し込みが入ってくるのを待つか?」決めるのはもちろん売主自身です。しかし、迷い始めたら最後、この問題に正解ありません。いずれにせよ片方しか選択することは出来ないのです。どちらを選んでも結局「もう少し高く売れたはず」「あの時売っておけば良かった」と少なからず取引自体に後悔を感じてしまいます。

そうならないためには売却のプロである不動産会社の協力のもと、売却スケジュールを綿密に作成し、売り手自身の売却のスタンス(軸)や販売にかけられる期間、確実に売れる物件価格の把握、売却しても良い最低価格など、予めしっかりと決めておくことが重要です。
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