出だし好調
たとえば、「ちょうどいい」サイズの3列ミニバンであるフリードなど、ホンダは小さめのサイズでミニバンやSUVを作ると、非常にいいモデルを送り出してくる。しかし、一方でSUV系のモデルでもHR-Vやエレメント、クロスロードなど「廃番」になったモデルも少なくない。新ジャンルにトライする姿勢はどんなメーカーでもあることではあるが、ホンダに強く感じるのは、挑戦的にブランニューモデルを送り出してきたことだろう。
新たに加わったヴェゼルは、吉と出るか凶と出るかはまだ分からない。だが、発売5週間ほどで3万3000台超と好調なスタートを切っている。増税前の駆け込み需要もあるとしても好調なスタートだ。
日本で「ちょうどいい」SUV
フィットのセンタータンクレイアウトをベースに開発されたヴェゼルは、全長4295×全幅1770×全高1605mmで、ホイールベースは2610mm。日産ジュークは全長4135×全幅1765×全高1565mmで、ジュークよりも長く、幅はほぼ同じ、少し背が高いのがヴェゼル。なお、この全長4.2m前後のコンパクトSUVには、2月15日発売のプジョー2008、2月27日発売のルノー・キャプチャー、メルセデス・ベンツのGLAクラス、今年後半に日本導入がアナウンスされているフォード・エコスポーツもあり、マツダのCX-3も今年中に投入されるという一部報道もある。
価格やサイズが少し違うとはいえ、ここにMINIクロスオーバーやスバルXVなども加えると、多士済々となるワケだが、ヴェゼルの魅力はまずはパッケージングとハイブリッドの設定にある。もちろん、エクステリアも魅力だろうが、好みに個人差のあるデザインは置いておきたい。
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