いよいよメインとデザートが登場
山口県産の甘鯛は身をふっくらと焼き上げているので、パリパリに焼き上げた皮目の部分と食感のコントラストを楽しめます。ピューレにしたカブはシェフのご実家である農家から送られてきたものだそう。カブの甘味が引き出され、華やかさのある味わいになっていました。
北海道で育った1歳未満の仔羊にこだわっているので、柔らかで羊特有の臭みもほとんど感じられません。数種類の野菜だけでなく、百合根のニョッキも添えられていました。
百合根も北海道産ですが、それにはワケがあったのです。「1歳にも満たない仔羊を北海道から取り寄せてしまうので、せめてお皿の上で同郷の百合根と一緒にしてあげたかったんです」というシェフの言葉に感動しました。食べ手だけでなく食材に対しても敬意を表し、心づかいをしているシェフだからこそ、こんなにも心が温かくなるお料理が作れるのです。
ヨーグルトのムースにシャンパンのジュレ、バラのソルベが重なっている美しいグラス。トップに飾られたバラの花びらの砂糖漬けまで手作りです。バラとシャンパンの相性がピッタリで、華やかな香りに酔いしれる極上のアヴァンデセールでした。
フォンダンショコラならぬ、糖度の高い安納芋のフォンダンです。安納芋の生地にホワイトチョコレートのソースが入ったフォンダンは濃厚ですが、添えられた苺で酸味が加わり軽やかな仕上がりになっています。苺もソルベ、ソテー、飴がけと3種類にアレンジされていて、色々な食感や味わいが楽しめます。
最後のお楽しみ小菓子は5種類もあり、見た目も華やかです。ピスタチオのマカロン・苺のソース入りトリュフ・柚子のパートドフリュイ・カシスのギモーブ・味噌のチュイール。伝統的なフランス菓子と和素材が見事に融合していて、最後まで感動的でした。
デザートは全て、シェフの奥様が担当されているそう。奥様もシェフと共にレストラン・アイでデザートを作っていらしたそうですが、どのデザートも素材の組み合わせ方に個性が出ているのに見事にまとまっていてとても秀逸でした。
どのお皿もその素材の調理法に工夫がありインパクトがあるのも特徴的ですが、本当に、いたるところで様々な“心づかい“が感じられ、 次回が楽しみになるコースでした。
【店舗データ】
プレヴナンス
住所:東京都港区南青山2-13-7 マトリス 1F
電話03-6804-3182
営業時間
[火~金]12:00-14:00(L.O.) 18:30-21:00(L.O.)
[土]11:30-14:00(L.O.) 18:30-21:00(L.O.)
[日]11:30-15:00(L.O.)17:00CLOSE
定休日:月曜日
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