3、「理由」をはっきり持とう

ジャズについて自分の意見を話せるのはカッコいいこと。それでもやってしまいがちなのが、「好き」「嫌い」とだけしか言わない事です。

それだけでは、話は繋がっていかずに会話も途絶えがちになってしまいます。好き嫌いが一致すればまだしも、一致しない場合はさらに気まずい雰囲気になってしまいかねません。

好き・嫌いのなかにも、その理由を具体的に詳細に語る事が出来なければ、ジャズ通とは思われません。

そこで、最初はこじつけでも何でも良いですから、自分なりの感性で理由(reasons)を語る癖をつけましょう。
 

スタンリー・タレンタイン「オン・ア・ミスティ・ナイト」より「reasons(リーズンス)」

On A Misty Night

On A Misty Night


この曲は超人気ブラックファンクバンドのアース・ウインド・アンド・ファイヤーのカヴァー曲です。ストリングスと軽快な16ビートに乗って、スタンリーのテナーサックスがテーマから快調に飛ばして行きます。

ソロパートを分け合うトランペットは、フレディ・ハバード。普段の先鋭的なアドリブではなく、メロディ重視の深刻にならないタッチで吹いているのが、曲調にマッチしています。ここでのスタンリーのテナーはコクがあり、テーマをそのまま吹いてもジャズっぽい雰囲気がでるのがさすがです。

スタンリーのテナーサックスは、ハイFの音にいわゆるこぶしのような特徴があり、そこがスタンリーを好きか嫌いか別れるところでもあります。

この曲で言えば、例えば1:30の部分、音が下がる(FEDFED)の「トゥリラトゥリラー」という部分とハイAからFに下降ジャンプする「ピッポ」という風に聴こえる音づかいです。

好きな人にはたまらない魅力ですが、嫌いな人はぞっとする部分にもなります。そういう意味では、アルトサックスのデイヴィッド・サンボーンのファズのかかった様なハイF#(ギャーと言う風に割れた音に聴こえます)と同じく、高音の音に決め技を持っているスタイリストと言えるのかもしれません。

そのあたりの話を、例えば「サンボーンの高音の割れるところがヴォーカルのシャウトっぽくてワイルドで好き」のように、会話の中でさりげなく出せれば、かなりの通として一目置かれること請け合いです。

いずれにしても、音を聴いただけですぐにその人と分かる特徴を持った時点で、スタンリーにはビッグな成功が約束された様なものでした。評価は分かれますが、スタンリー・タレンタインがジャズメンにしては例外的に商業的成功を納めたのも納得です。

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おまけ  最後に一番大事なポイントをお教えします。

それは、一言で言うと「物語を語る」と言う事です。ジャズにまつわるあなたが見聞きしたちょっとしたストーリーを語るのです。

その物語が、ご自分の体験に基づいたものならばさらに効果的です。なぜならば、あなたの経験については、あなたが一番語る資格があるからです。そして、誰もが「ここだけの話」には弱いものですから。

■本日のまとめ  ジャズをカッコよく話すコツ

1、ミュージシャンや曲の名前は正確に覚えよう
2、数字(吹きこみ年等)は出来る限り正確に
3、好きでも嫌いでも理由をはっきり持とう
おまけ  あなただけの物語を語ろう


おしゃれなジャズ会話をたしなむコツ、いかがでしたか?あなたが好きになったジャズをどんどん他の人とシェアして、楽しくお洒落な会話を楽しんでくださいね。それでは、また次回お会いしましょう!

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