コミュニケーションを取りながら勉強がはかどる間取りに
東大生へのアンケートで、子供の頃に勉強していた場所はリビングが多かったという話も。
統計によると、自室にこもり始めるのは中学生以降が多いのだとか。思春期に入っても、宿題はリビングでしているという話も聞きます。
その点について心理学の専門家に伺ったところ、小学生くらいまでは個室でひとりでするより、親や兄弟とコミュニケーションを取りながらのほうが記憶に残りやすい傾向があるんだそうです。
くしくも以前、あるテレビ番組で東大生にアンケートを取ったところ、「子供の頃に勉強していた場所はリビングが多かった」と回答し、話題になりました。
と言っても、リビングでは子供たちの気が散ったり、文房具が散らかってママがイライラしたりしがちです。そこで、家族でコミュニケーションを取りながら、かつ子供の集中力を高めやすく、そして片付けがしやすい勉強スペースを作る間取りを考えてみましょう。
「見守り」の間取りへリフォーム、和室の勉強コーナーも
子供が勉強をする時間は、たいてい炊事や洗濯など家事をしているタイミングと重なるもの。じっくりそばについて見ていたいのはやまやまですが、なかなかそうもいきません。そこで、家事をしながら様子を見ることができる「見守り」の間取りにリフォームしておけば、効率よく時間を使えるようになります。会話がしやすいよう、水音が響かないシンクを選びたい(美サイレントシンク/クリナップ)
和室も便利に使えます。畳の上で洗濯物をたたんだりアイロン掛けをしながら、小さなちゃぶ台で勉強コーナーを作るのもいいでしょう。
和室に勉強コーナーを作ると、洗濯物を畳んだりアイロン掛けをしながら様子を見ることができる。
勉強コーナーは普段使いのテーブルと分けるのがポイント
ダイニングやリビングで勉強する際の困りごとには片付けの問題もあります。テーブルの上にはいつも文具が広がったまま、食事の時間になっても片付かず、消しゴムのカスが散らかって、そうするうちに教科書にお醤油がついてしまった!なんてことも。勉強コーナーを作るリフォームの際に注意をしておきたいポイントは、デスクと普段使いのダイニングテーブルと分けるところにあります。スペースを完全に分けることで、食事中の文具の散らかりを防ぐことができ、同じ部屋内でも生活空間と勉強空間を分離することで、けじめがつけやすくなり、集中力の高まりも期待できます。
対面キッチンからリビングを見た様子(LIXIL)
リビング側から対面キッチンを見る。中央、キッチンの背側が勉強コーナー
小さくても機能的な勉強コーナー。収納も忘れずに計画しておきたい(LIXIL)
腰の高さの壁面収納の一部を勉強コーナーに。使わなくなったら収納にできる(モデルハウスに学ぶ!暮らし充実ダイニングリフォームより)
子供が大きくなったら、お母さんのミニ書斎にするもよし、扉を付けて収納にするもよし、パソコンコーナーとして使うのもいいでしょう。
子供の頭がよくなる間取りとは、忙しいお母さんとコミュニケーションを取りやすい間取りのことです。リフォームの際は、家事をしながら勉強を見る「見守り」の間取りを意識してみて下さい。
また小さくても機能的な子供部屋を作るアイデアや、勉強がはかどる部屋にするポイントは下記にまとめてありますので、あわせてご覧下さい。
【関連記事】
Copyright(c)2018 一級建築士事務所 Office Yuu,All rights reserved.