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節分の昔話と恵方巻きの凄さとは?

日本の食文化として定着しつつある、「恵方巻き」。なぜ節分の日に恵方巻きを食べるのか、その謎をご説明しましょう。

執筆者:川澄 健

今年の災いを払う儀式「節分」の言われとは?

鬼の顔の巻き寿司を作れば盛り上がるはず

鬼の顔の巻き寿司を作れば盛り上がるはず


最近はどこに行っても恵方巻きの看板やポスターを見かけます。コンビニやスーパーでもすごい本数が売れています。それにあやかりケーキや他の商品も巻いてあれば恵方とつけて売っています。もうこれは新しい日本の食文化になりましたね。

火付け役のセブンイレブンなどは「1998年の全国発売開始当時は35万本(1億3000万円)という販売本数だったが、年々売り上げが伸び続け、2013年には590万本(約20億円)の販売本数を記録した」ということですから凄い国民的行事ともに売上高も凄いことになってきました。

七福神にちなんで7種類の具材とか赤鬼と青鬼にちなんで赤と緑の食材などありますが、これらは恵方巻きを売るために業者さんが後から付け足したいわれのようです。

元々は関西で生まれ、巻寿司を縁起よい方角に向いて食べようという風習でしたが、一般にはあまり知られていませんでした。それを掘り起こして人気商品にしたのが関西の海苔業者さんとお持ち帰り寿司の会社とコンビニの企業さんたちです。

昔から方角は大事なことであり、古くは平安時代その恵方の方向にある家に集まって住んだとか、家の中の良い方向に家族は集まり他の部屋のお払いをしたとか言われています。

ちなみに節分は旧暦の大晦日です。新しい年を迎えるために今年の災いをおはらいする儀式です。季節の分かれ目という節分の日は、豆まきをして「鬼(邪気)」を払うそうです。

豆まきには悪魔のような鬼の目“魔目〔まめ〕”にめがけて豆を投げれば“魔滅〔まめ〕”、すなわち魔が滅するという意味があると考えられていたらしい。

これらの意味から、豆は鬼を払う道具でありながら、鬼そのものととらえられていたようです。そのため、節分の豆まきの際は鬼である豆を家の外に投げながら「鬼は外」と唱えます。

豆まきの他、鬼を払うため鬼が嫌う柊(ひいらぎ)の枝に鰯(いわし)の頭を刺したものを戸口に立てておいたり、炒った大豆を年の数だけ食べるなどの習慣が現代も続いています。

ただし所によっては鬼を祭っている地域や鬼で商いしている地域などは、「鬼は内」とあえて言う土地もあるそうです。ところ変わればですね。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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