社会保険労務士試験/社会保険労務士とは

開業社労士の業務を知ろう「就業規則」(2ページ目)

開業社労士の仕事は、企業の人事・労務関係のアドバイザーとして、労務相談や労働・社会保険の手続き代行、就業規則の作成などを行うケースが最も多いでしょうが、その他にも個別労使紛争の解決業務や年金アドバイザーなど多岐にわたります。本コラムでは、開業社労士のそれぞれの仕事について詳しくご紹介いたします。

長友 秀樹

執筆者:長友 秀樹

社会保険労務士試験ガイド


作成・届出までの流れ

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作成・届出までの流れ

お客様から就業規則の作成(または現行規程の見直し)依頼をお受けした場合、まずはお客様の会社の社長または人事責任者などから、就業規則を作成したい(または見直したい)経緯や目的、会社の事業内容や就業体制などをよくヒアリングします。

そして、新規作成の場合であれば、社会保険労務士がヒアリング結果に基づいて就業規則のたたき台を作成し、そのたたき台に記載した各条文についてお客様と検討を重ね、会社の意向や就業実態にマッチした就業規則を完成させます。

現行規程の見直しの場合であれば、最初に社会保険労務士が現行規程をお預かりして内容をレビューし、法令違反となっている部分がないか、現在の就業実態との乖離がないか、運用上問題となりそうな規定がないか、などの観点からレポートを作成し、そのレポートをもとにお客様と検討を重ねていくことになります。

就業規則の作成(または現行規程の見直し)が終わったら、労働基準監督署への届出を行います。

届出にあたっては、必ず事業場の労働者の過半数代表者の意見書を添付しなければなりません。あくまでも意見書であり、同意書ではない点がポイントです。とはいえ、従業員の理解を得られないような規程であれば、後々トラブルに発展する可能性が高いでしょう。

このため、従業員説明会を開くなどして、作成または改訂した就業規則の内容について、しっかりと理解してもらうように努めましょう。この際、社会保険労務士も専門家として説明会に同席し、必要に応じて説明者を引き受けるなどして、お客様のサポートを行います。

意見書を取得したら、届出書、就業規則本体と合わせて、所轄の労働基準監督署に届け出を行います。届出は、原則として就業規則の施行日までに行う必要がありますので、就業規則の作成スケジュールは、事前に予定する施行日から逆算して組んでおかないと、内容検討や従業員説明に時間が取られて届出が施行日に間に合わなくなる恐れもあるので、注意して下さい。

就業規則作成業務の報酬相場は?

就業規則作成・届出業務を受託した場合に受け取れる報酬ですが、スポット契約で、受託業務の終了時に受け取ることが一般的です。

報酬の相場は各社労士事務所の方針や受託内容によりケースバイケースですが、20~30万円くらいに設定するのが標準的なようです。但し、これより低い場合も高い場合もあるので、あくまで参考程度に捉えて下さい。

就業規則の作成・届出業務は単体としても相応の報酬をいただけますが、その後の顧問契約へとつながるチャンスがあるのも大きな魅力です。

このため、作成打合せの際には、難しい内容を分かりやすく、そして価値あるノウハウをたくさん伝え、お客様から労務問題の専門家として信頼を得られるよう、全力を尽くしましょう。
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