世界的芸術品を無料公開するメキシコシティの美術館

ロダンやダリ、ルノワールなどの作品がそろった
メキシコシティの美術館

あのビル・ゲイツを越える資産家として、フォーブスの長者番付けで2009～2012年まで連続一位だったメキシコの通信会社テルメックスの会長兼最高経営責任者である、カルロス・スリム。彼の芸術品コレクションを一般公開するためにプラサ・カルソに設立された美術館がムセオ・ソウマヤです。プラサ・カルソは、テルメックス本社や高級ショッピングモール、公園をふくむ複合施設でメキシコシティのなかでも注目を集めるスポットのひとつ。

美術館のコレクションは錚々たるもので、ロダンやダリ、ルノワール、ルオー、モネ、セザンヌといった誰もが知る芸術家の作品が展示されていて、なんと一般に無料公開しています。しかもどの作品も、手に触れることができそうなくらい、至近距離で見ることができます（もちろん、触れてはいけません）。

メキシコの歴史や文化に迫った展示も見逃せない

外観が全面シルバーのモザイクで覆われた奇抜な形状の建物のなかは、6つの展示スペースに別れています。

まず入り口から5階までエレベーターで上り、上の階から下の階に向かって順に見て行きます。第1フロアはロダンやダリ、ルノワールの彫刻が、ずらっと並ぶスペース。第2フロアはプレヒスパニック期の土器などの発掘品や、シケイロスの壁画をはじめとした、オロスコ、ディエゴ・リベラ、ルフィーノ・タマヨなどのメキシコの著名アーティストの作品が展示されています。第3、第5フロアは企画展のスペースで、第4フロアは、ヌエバ・エスパーニャ（新スペイン）時代の宗教画や調度品を展示。第6フロアは、金銀細工コレクションや、メキシコの歴代のお札や硬貨を展示しています。

世界的芸術品とともに、メキシコの歴史や文化もわかる構成で、かなり見ごたえがあるので、ゆっくり時間をかけて鑑賞したいものです。

＜DATA＞
■MUSEO SOUMAYA PLAZA CARSO（ムセオ・ソウマヤ・プラサ・カルソ）
住所：Miguel de Cervantes Saavedra 303,Col.Ampliació Granada,México, D.F.
TEL：4976-0173、4976-0175
アクセス：地下鉄7号線San Joaquin（サン・ホアキン）駅から徒歩約13分、プラサ・カルソ内
営業時間：毎日10:30～18:30
入場料：無料