二人の出逢いを描いたのが第一作目『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』、再会を描いたのが2作目『ビフォア・サンセット』。その後を描いたのが、3作目の『ビフォア・ミッドナイト』です。
出逢った頃は若いカップルだった二人も、3作目では子持ちです! とりあえず『ビフォア・ミッドナイト』を楽しむには、やはり前2作を見ていた方がいいかも~というわけで、今回は1作目から順番に紹介していきましょう。
アメリカ青年とフランス娘の出逢いを描く
『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(1995年度作品)
ヨーロッパの長距離列車で出逢ったアメリカ青年ジェシー(イーサン・ホーク)とフランス娘のセリーヌ(ジュリー・デルピー)。二人は意気投合して、ウイーンの街を夜が明けるまで歩き回り、言葉を交わし、お互いへの理解を深めていきます。二人の気持ちは友情を飛び越え、恋心を抱きますが、お別れのときが来て……と言う物語。
出逢ってからのずっと二人の会話がメインで、特に事件が起こるわけでもないけれど、恋が芽生える男女のプロセスが興味深く、恋愛ドキュメンタリーを見るような感じ。「そうか、こうやってみんな恋を実らせているのね……」「こうしてチューに持っていくわけだ」なんて、人の恋愛事情を覗き見るような気持ちになります。
好きな人との会話が続かないって人にもオススメ。二人は本当に永遠しゃべっていますからね。二人の会話テクは学べます。また、ときには真剣に、ときにはじゃれ合って会話する姿がウイーンの街に溶け込んでロマンチックなんですよ。一生に一度、旅先でこんな出逢いがあったら素敵だな~と思わずにいられません。
監督: リチャード・リンクレイター
出演: イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー、アーニ・マンゴールド、ドミニク・キャステル、ハイモン・マリア・バッテンガー、アンドレア・エッカート、ハンノ・ポーシェル
※次ページは9年後を描いた『ビフォア・サンセット』