作文力は小学生のうちから身につけておきたい力
今回は、論理的な作文の書き方についてお伝えします(厳密に定義すると作文と論文はことなりますが、ここでは「作文=論文なども含めた文章作成一般」と定義して話を進めます)。
作文力は読解力と共にに大切な能力であり、社会に出ても必要な力であることは間違いありません。今後、入試などでも面接や小論文など「言葉を使って表現する力」が今まで以上に要求されてきますので、小学生のうちから、しっかりと身につけていきたい力です。
<目次>
フォーマット作文からスタートしよう
子供に「自由に作文を書きなさい!」と言っても、思うように筆が進まない子供が多いでしょう。そんな場合は、「フォーマット作文」からスタートすると良いでしょう。一言に作文と言っても、文章には、説明・報告・分析・広告宣伝・意見・物語など様々なトピックが存在し、それぞれ書き方にもコツがあります。そのコツを習得するための近道は、「真似をすること」です。書く練習をする前に、まずは、様々なトピックの良質な文章に触れましょう。そして、その文章の書き方のフォーマット(論じ方、接続詞などの言葉の使い方)を真似して同じようなトピックを自分で書いてみることが次のステップになります。
作文で論理的な文章を書くためのコツ
基本的に文章は、「相手に伝えるための道具」ですので、読み手が理解しやすい文章にしなければなりません。ここでは、読み手が理解しやすい論理的な文章の書き方のコツをお伝えします。■読み手と自分の持っている情報が違うことを意識する。
読み手と自分の持っている情報は、量も質も異なります。そのため、文章を書き出す前に、読み手となる人たちがどれくらいの情報を持っているのか、またどれくらいの理解力があるのかなどを予め想定し、情報量やその質・言葉の難易度を意識して文章を作成する必要があります。
■5W1Hを意識する。
読み手に伝わりやすく必要な情報を漏れなく伝えるためには、5W1Hを意識することが大切です。
- WHO(誰)→「誰が(誰と、誰に対して)したのか」など
- WHERE(どこ)→「どこでしたのか、どこで起きたのか」など
- WHEN(いつ)→「いつのことなのか」など
- WHY(なぜ)→「なぜそれをしたのか、なぜそうなったのか」など
- WHAT(何)→「何をしたのか、何があったのか」など
- HOW(どのように)→「どのようにしたのか、どれくらいしたのか」(HOW MUCH)
文章の始めは、「結論」もしくは、「テーマ」から書き出しましょう。何についての文章なのか、今からどのような意見に対する理由を述べるのかが、まず書かれていないと読みにくい文章になっていまします。
文章を書く前に、必ずメモ書きをしよう
マインドマップ例
最後にお伝えしたいのは、「文章を書く前に、必ずメモ書きをする」ということです。メモ書きの仕方でオススメしたいのは、「マインドマップ」です。マインドマップは、何か新しいことを考える時、頭の中を整理したい時など、あらゆる場面において活用できる道具です。思考の筆算と言うとイメージしやすいかもしれません。
マインドマップは例のように、まず中央にテーマを書き、その周囲にテーマから連想したキーワードやイラストを放射状に書き込んでいく思考法です。人間の脳の機能にそった思考法であり、脳の働きを持っても効率よく引き出すことができます。ビジネスシーンでも取り入れられている一生使えるツールです。
一日一作文
社会に出れば、文章作成は日々行うことになるにも関わらず、公教育ではそこまで力を入れられていないのが現状です。作文の教材は市販のものも多く販売されていますので、そういったものを活用しながら、「一日に一つ作文をする」くらいの気持ちで取り組んでいただければと思います。【関連記事】