ピアノ購入は慎重に!

ピアノを買う時には、自分のニーズや好み、置くスペースや予算などの条件に加え、近所への音の配慮も忘れず慎重に選ぶ必要があります。そこで今回は、後悔しないピアノの選び方と賢い買い方のポイントをご紹介します。

ピアノの種類

「ピアノを買おう」と思った時の選択肢には、大きく分けて以下の4種があります。
  • アコースティック・ピアノ(アップライトピアノ・グランドピアノ)
  • 電子ピアノ
  • 消音ピアノ
  • 電子(ポータブル)キーボード
それぞれ特徴があり、長所・短所があります。同じ種類のピアノでも、グレードによって値段の幅も広いので、しっかり比較検討して候補をしぼっていきましょう。


アコースティック・ピアノの特徴と長所・短所

アコースティック・ピアノというとピンと来ないかもしれませんが、「ピアノ」と聞いた時にまず思い浮かべる外面が木製のピアノのことで、グランドとアップライトの2種類があります。
ピアノの写真

アコースティック・ピアノの魅力は、外見の高級感と豊かな表現力!


■音の出るしくみ
鍵盤を押すとハンマーが動き、弦を叩くことで音がでるしくみですが、形態やサイズの違いから、グランドのほうがアップライトよりも鋭敏で弾き手の微妙なタッチの違いを反映させることができ、より表現力豊かな演奏を可能にします。

■長所
  • ピアノ本来の音が楽しめる
  • タッチによって音色に変化をつけることが出来、表現の幅が広い
  • しっかりメンテナンスをすれば長期間の使用が可能
■短所
  • メンテナンスが必要(定期的な調律など)
  • 音量調整に限界がある(※)
  • 置く場所に配慮が必要(重量があるので建物によっては床の補強が必要。湿気の高いところは適さない)
  • 値段が高い(アップライトピアノで通常30万円台~)
※機種によっては、後から消音機能ユニットをつけることによって、消音ピアノにすることができる。


電子ピアノの特徴と長所・短所

■音の出るしくみ
電子ピアノには、ハンマーも弦もありません。鍵盤を弾くと、タッチの強さなどのニュアンスが情報としてセンサーで音源部に伝わり、予めインプットされている音源が、その情報に基づき加工されデジタル音が鳴ります

音源は、現在ではグランドピアノから収録した音を使用するのが定番で、デジタル音という言葉から想像する機械的な響きではなく、より洗練されたアコースティック・ピアノに近い音で再現されるよう各メーカーとも技術を競っています。

また、タッチについても、アコースティック・ピアノを弾いた時の感覚が追求され、年々性能が向上しています。鍵盤数は、アコースティック・ピアノと同じ88鍵。

■長所
  • 音量調整が可能で、ヘッドフォンを使って音を外にもらさず弾くことができる
  • メンテナンスの必要がない
  • いろいろな楽器の音色に変化させることができる
  • アコースティック・ピアノに比べ、木や金属弦を使っていないので重量が軽い
  • メトロノームが内蔵されている
  • MIDI端子やUSB端子などを通しパソコンと接続が可能
  • 録音、自動伴奏機能など、機種によって様々な機能がついている
  • デモ演奏が内蔵されていることが多く、弾くだけでなく聞いて楽しめる
  • アコースティック・ピアノに比べ安価(数万円~)
■短所
  • 電源がないと使えない
  • 音色やペダルの微妙な使い分けがアコースティック・ピアノに劣る
  • 摩耗した部分の修理や部品交換が出来なくなったら寿命
電子ピアノの写真

電子ピアノの一番の魅力は、時間を気にせずいつでも練習できること!


消音ピアノの特徴と長所・短所

消音ピアノとは、アコースティック・ピアノと電子ピアノ両方の機能を備えているピアノです。

■音の出るしくみ
消音機能をOFFにしている時は、アコースティック・ピアノと同じように、鍵盤を押すとハンマーが動き弦を叩くことにより音がでます。消音機能をONにすると、ハンマーが弦を叩く直前に止まり、電子ピアノと同じ原理で予めインプットされているデジタル音が鳴ります。

鍵盤を弾く感覚は、消音機能を使用している際に若干違和感があることは否めませんが、アコースティック・ピアノと大きな違いはありません。

■長所
  • アコースティック・ピアノの一番の長所である表現力の豊かさと、電子ピアノの一番の長所である音量を調整したり、ヘッドフォンが使える便利な機能の両方を兼ね備えている
  • 外観的にはアコースティック・ピアノと同じなので高級感がある
■短所
  • 値段が高い
  • メンテナンスが必要
  • 置く場所に配慮が必要
  • 消音機能を使用する場合は電源が必要

電子(ポータブル)キーボードの特徴と長所・短所

■音の出るしくみ
電子ピアノと基本的には音の出る仕組みは同じで、打鍵を感知したセンサーの情報により音源部が音を出します。

電子ピアノとの大きな違いはタッチで、機種によってはタッチレスポンスという機能がついていて、鍵盤を叩く強さに応じて音量の変化を出すこともできますが、いずれにしても電子ピアノほど繊細ではなく、安価なものでは2~3段階の強さにしか変わらないものもあります。
キーボードの写真

さまざまな機能をもつキーボードは、音楽の幅を広げる楽しいツールに!

■長所
  • 持ち運びがしやすい
  • アコースティックや電子ピアノに比べ安価
  • 置く場所をさほど選ばない
  • メンテナンスの必要がない
  • 多数の音色、リズムパターンを内蔵
  • ダイナミックな演奏を一人で楽しめる機能が満載
  • 機種によってバンドでの演奏、音楽制作に役立つ機能がついている
■短所
  • 鍵盤数が少ないので曲によっては鍵盤が足りない
  • タッチによる音の変化に乏しいので、表現に限界がある
  • ペダルやスタンド、椅子などが別売り
  • 電源がないと使えない
  • 弾き方によるが、寿命が比較的短い
次のページでは、実際にピアノを決める際のチェックポイントと賢い買い方をご紹介します。