【第3位】旅館の朝ごはん
にいがた朝ごはんプロジェクト冬献立の一例(大湯温泉・きっこうし漬け)
今年、TPPの関連で外国産米が一層入ってくる可能性が高い。ブレンドされてもブランド米が50%以上入っていれば、そのブランドを名乗れる曖昧さは、「偽装エビ」どころの話ではない。スーパーの「お米の味が変わった」。そう思ったら、新潟へGO。日本人の食べてきた米の味を再確認できるだろう。
朝ごはんプロジェクトは、2014年、山形県や富山県でも取組みが始まる。夕食よりも、朝ごはん。これが2014年のキーワードになるはずだ!
【第2位】絶景露天風呂
海と露天風呂が一体となって見える(伊良湖ビューホテル)
インフィニティ・エッジは日本の場合、プールではなく、露天風呂で展開されてきた。杉乃井ホテル(別府)の「棚湯」がその先がけだったと思う。天空の森(妙見)の度胆を抜く開放感あふれる写真が絶景露天風呂を世に知らしめた。昨年開業した伊良湖ビューホテル(伊良湖岬)のSPAの絶景も見事だ。自遊人が手がけた里山十帖(南魚沼)の新しい温泉露天風呂の絶景も美しい。
一枚の写真は、人々の旅ごころを誘う。このことに気づいた新たな宿プロデューサーたちが、今年も絶景露天風呂を生み続けることだろう。2014年、宿業界でも「絶景」ブームが本格化する!
【第1位】スーパー民宿
清潔で田舎らしさもにじみ出る内装(白山麓・ふらり)
スーパー民宿とは、宿主自らが包丁を持ち手がける地産地消料理という民宿の良さに加え、清潔さを重視して建物や設備を改装、トイレは共同であったとしても快適な客室や浴室を持った宿を指す。家庭的なおもてなしはもちろん、料金も1万円台とリーズナブル(民宿にしては少々高めかもしれない)。馴染み客が付くので広告も出さなくて済むためあまり知られていないし、温泉ではないゆえにこれまで雑誌で紹介されることも少なかった「スーパー民宿」(宿坊含む)が注目されそうだ。
その背景として、2015年に予定される北陸新幹線の開業と、高野山・四国霊場開創1200年祭があり、それぞれ民宿の多い能登や高野山あたりで改装開業が進むのではないかという点がある。
あるいは、旅館業法が緩和されたこともあり、若い方々が古民家を取得し、改装して民宿を開業する動きも感じる。隠岐では「島宿」ブランドを作ろうと数年来の動きがあったが、昨年の島根ブームが後押しし今年は花開きそうだ。
さらには、かつて、ガット・ウルグアイランドでのコメ開放の補償として農業体験型民宿が誕生したように、TPPにおける農家支援の一環として、農家民宿の新規開業もあるように思う。
ただし、いまや中途半端な品質では利用客はつかない。しっかりとした清潔さとおもてなしをもってスーパー民宿の仲間入りをしてもらいたいと願っている。日本人は、もう中途半端な会席では満足しない。加えて、高いだけもだめだ。そういう方々が新しい民宿業に注目し始める!
ちなみに、昨年(2013年)はこんな予測をしていた。さて、今年は当たるだろうか?