雲南料理はフュージョン料理

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雲南料理といえば「過橋米線」。ところが現地の人はあまり食べない。

雲南料理を初めて食べたときの印象は「辛い!」というものでしたが、何度か食べるうちに辛いものばかりでないことに気づき、むしろ「日本ぽい」という印象になりました。味付けが、かつて日本のどこかで食べた料理みたいな気がするのです。

雲南料理は、省内に住む25の少数民族の料理と、漢族(とりわけ四川)の料理が融合し、それが洗練された結果、作り出された料理です。その結果、多様な味わいのある料理が数多く生まれました。筆者が「辛い」と思っていた料理は、おそらく四川料理の影響があるのでしょう。

美食研究家で昆明ホテルレストラン協会秘書長の楊艾軍氏は、雲南料理は「咸(塩辛い)、鮮(うまみ)、酸(すっぱい)、辣(辛い)、甜(甘い)」の5つの味わいを堪能できるとても奥深い料理だと言っています。その結果かどうか分かりませんが、時に日本人の口にぴったり合う料理にめぐり合うことがあります。

代表料理は「過橋米線」

雲南の人は、米線(米で作ったメン)が本当に大好きで、毎日のように食べています。

米線料理の中で最も有名なのが「過橋米線」。スープと米線・具を分けて供されるのが特徴です。熱湯に近いほどアツアツの鶏ガラスープが入ったどんぶりに、自分で米線を入れ、続いて小皿に入った各種の具(魚の切り身や肉、野菜など)を入れていきます。

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現地の人が良く食べるのは、冬は「小鍋米線」、夏はこの「涼米線」。

ところが、地元の人は「過橋米線」をほとんど食べません。代わりに何を食べているかというと、「小鍋米線」という小鍋で煮込んだ米線です。雰囲気は鍋焼きうどん。やはりアツアツで、スープの味はちょっと「辛みそラーメン」みたいです。上品さには欠けるものの、確かに、こちらのほうが病みつきになる味です。

夏になると「涼米線」という、冷たい米線がよく食べられます。スープは、日本の冷やし中華のように下に浸してあります。味も、あの酸っぱい冷やし中華のそれにそっくり。

 

日本人にはキノコ鍋がおすすめ

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キノコ鍋(キノコを入れる前)。鶏のダシが濃厚な、日本人好みの味わい。昆明の「関上」というエリアに専門店が集結している。

雲南料理といえば、「汽鍋鶏」というスープも有名です。鶏肉のスープなのですが、濃厚なのにさっぱりしており、極めて上品な味わい。日本人の好きなテーストです。

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マツタケは、一皿200元弱はする。

そして夏から秋にかけては「菌子火鍋」と呼ばれるキノコ鍋が美味しくなる季節となります。キノコ鍋は、「気鍋鶏」同様の鶏ガラスープの鍋に、雲南で採れる様々なキノコをどっさり入れて食べる料理です。

筆者が食べるときは、あえてシイタケやエノキダケ、そして白菜、大根といったお馴染みのキノコや野菜を入れて日本料理風にします。さらにシャングリラ(香格里拉)で採れたマツタケをドサッと入れれば、水炊きの豪華版が出来上がりというわけです。

採れたての新鮮なマツタケは香りが良く、鍋に入れるのがもったいないぐらいですが、それでもあえてぶち込むところが、この料理をより一層贅沢なものにさせています。

 


他にもいろいろ

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餌絲を炒めたもの。米線なみに現地の人に愛されている。

個人的にはあまり好きじゃないのですが、タイ族の料理が現地では人気があります。タイ料理をもっと野性的にした感じの味付けとなっており、好きな人なら病みつきになってしまうのではないでしょうか。

雲南はなぜかジャガイモがとても美味しいので、レストランではジャガイモを使った料理を注文することをおすすめします。街中の屋台でも揚げジャガイモが売られており、人気があります。いつか筆者も、雲南のジャガイモを使ったコロッケ屋を開いてみたいと思うぐらいです。

もち米で作られ、まるでおもちのような餌塊(er kuai)や、それを麺のように細くした餌絲(er si)の炒め物も、B級グルメっぽい味わいがあり、気に入っています。

このように雲南省には、隠れた名物料理があり、紹介し始めるとキリがありません。旅行の際は、各地の名物料理をぜひ味わってみてください。
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