雲南省の省都・昆明ってどんな街?

昆明の街

西山から見下ろす昆明の街。

気候が温暖で自然が豊か。そして少数民族の貴重な文化が今でも残されていることなどから、中国でも有数の観光エリアとして知られる雲南省。その省都である昆明は、大理や麗江、シャングリラ、シーサンパンナなどへのトランジット都市として、毎日多くの観光客が訪れます。

常春の街

中国の南端に位置する一方、1900メートル近い高地にあるため、夏は涼しく冬は暖かい温暖な気候となっており、「春城」、つまり常春の街の別名があります。ここはマラソンランナーが高地トレーニングに訪れるほどの高さですが、高山病になるほどではありません。せいぜい酒の酔いがはやくなるぐらいでしょうか。

観光都市?

雲南省の名だたる観光地と比べ、昆明の観光資源はやや貧弱です。名所といえば、せいぜい「西山」という小さな山や、そのふもとにある大きな湖「テン(さんずいに眞)池」、街中にある小さくて美しい池「翠湖」といったところです。

昆明のグッドポイント

民族村の少数民族

「民族村」に行くと雲南省の少数民族が理解できる。

ただし、昆明には雲南の他の観光都市にはない、ちょっといい機能があります。それは、雲南省の少数民族文化を一通りプロットできるところです。

たとえば少数民族のテーマパーク「雲南昆明民族村」は、広大な敷地の中に、各少数民族の暮らしや工芸品をリアルに展示しています。その上、本当の少数民族がスタッフとして働いています(ちょっと「人間動物園」みたいな感じもしてしまいますが)。

当初はくだらないテーマパークだとバカにしていた筆者も、雲南の少数民族について知りたいと思ったときに改めて行ってみたら、かなり勉強になることに気付きました。

瓦猫

沖縄のシーサーみたいな白族の瓦猫。

民族村の少数民族スタッフは商魂たくましく、自分たちの民族の工芸品などを売っています。高い値段で売りつけられるのかなと思ったら、昆明の町中で売っているのより安い値段で販売されているのに気付きました。どうやらお土産スポットとしても使えそうです。

民族村を訪れたら、ついでに向かいにある「雲南民族博物館」にも行ってみましょう。ここでは少数民族文化が学術的に展示されています。

これらを見ることで、自分がどの少数民族に興味があるかが把握できます。興味を持った少数民族の住む地域に行けば、きっと充実した旅が楽しめることでしょう。

 

日本でも人気のヤン・リーピンの舞踏劇を毎日上演

雲南芸術劇院

ヤン・リーピン演出「雲南映象」は雲南芸術劇院で上演中。

さらに昆明では、中国を代表する雲南出身の舞踏家、ヤン・リーピンがプロデュースする舞踏劇「雲南映象」が毎晩上演されています。雲南少数民族の文化をアーティスティックに表現したこの舞台を見るだけでも、十分に雲南の魅力を体感することができます。

昆明のカフェ文化

外国人が意外に多く住んでいることも、昆明の隠れた魅力のひとつです。大理、麗江、シャングリラといった場所には、以前から欧米からのヒッピーが数多く滞在してきましたが、昆明に外国人が多いのもそれが背景にあると思われます。

その流れで、昆明には個性のあるカフェが少なくありません。そしてそれらの多くが外国人による経営なのです。アメリカ風、フランス風、イタリア風……。それらの店で出される雲南コーヒーは、焙煎のセンスが良いこともあり、安く、そして美味しく飲めます。

のんびり都市・昆明

昆明のとあるカフェ

昆明の豊かなカフェ文化は、スターバックス出店後も衰えない。

北京や上海、広州といった大都市では、少し青ざめた顔をしながら、足早で目的地に向かう人々、あるいは携帯電話ごしに早口で要件を伝えるビジネスマンの姿をよく見かけます。

しかし、ここ昆明では誰もがスローペースで、携帯で話す内容もどうでもいい話ばかり。そののんびりさ加減は、ときに「いつ仕事をしているんだろう」とあきれてしまうほどです。しかし見方を換えれば、昆明はいまどきの中国では珍しい、牧歌的な街なのです。大都会から訪れた人だったら、きっと癒しの風景に見えることでしょう。

温暖な気候に包まれながら、オープンカフェでコーヒーを味わいつつ、ゆったりと生きる人々を眺めながら過ごす――。そんな昆明は、確かに悪くないと思います。
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