ミモレットの基本データ
原産地:フランス種類:セミ・ハードタイプ
原料乳:牛
固形分中脂肪分:40%
形状:上下が平らなボール状。直径20cm、高さ15cm、重量2~4g
季節:1年中
ミモレットとは
フランス北部のチーズですが、オランダの「エダムチーズ」と同じ製法で作られています。フランスでは17世紀に外国製品の輸入が禁止され、オランダチーズを輸入できなくなり、フランス国内で作ったのがきっかけです。名前の由来は、フランス語の、半分柔らかい、という意味の「ミ・モレ mi-mollet」からきています。鮮やかなオレンジ色は、アナトーというベニの木の実から採取された橙色の食品用染料によるものです。熟成度合いにより呼び名が、「ジュンヌ(若い)」は2~6ヶ月、「ドゥミ・ヴィエイユ(半分古い)」は6~12ヶ月、「ヴィエイユ(古い)」は12~18ヶ月、「エクストラ・ヴィエイユ(特古)」は18ヶ月以上と区別され、熟成がすすむと、色が鮮やかなオレンジ色から茶色っぽいオレンジ色に、また組織も、若めの弾力がある状態から熟成がすすむと水分量がどんどん減ってカチコチになり、ナイフが入らないほどになります。
私がいたフランスのチーズショップでは、お客様の目の前で指定された分量のチーズをカットするのですが、エクストラ・ヴィエイユをカットするときには手に汗握る思いでした。なにしろ、形が球状なのでまな板の上では安定しない、そしてナイフも入りづらい、やっとナイフが入ったところで、思ったところで切れずにパカッと割れてしまう。でもチーズの国フランスでは、いびつな形に砕けてしまったチーズでも、問題ないよ、と言ってくれます、これが日本だと、そんな形じゃ……と言われるでしょうに。
ミモレットは「シロン」というダニを付着して熟成させます。だから表面にボコボコと穴が空いていて、このダニなくしてはミモレットの旨味はうまれません。でも、2013年3月、アメリカの食品医薬品局は、このチーズダニの寄生を理由に税関で差し止めを行いました。このことに対して輸入業者や消費者は様々な抗議活動を行っています。
ミモレットの味わい
若めの状態からかなりの旨味が感じられます。熟成がすすんでくると奥深い熟成香、ビターチョコレートのような甘苦ささえも感じられます。他のチーズと違うところは、熟成がすすんだからと言ってクセが強くなるとか納豆のにおいが……ということはなく、チーズ初心者にも安心してオススメできる味。かむとじわりと染み出る味はカラスミのよう、と例えられるほどの凝縮感。薄くスライスしてじっくりと余韻に浸りながら楽しみたいチーズです。ミモレットのペアリング
カラスミのよう、と言うくらいだからまずは日本酒をオススメします。そして焼酎、お茶。ビールにだってあいます。もちろんワインにも。食べ方は、薄くスライスしたものを海苔で巻く、粉にしてごはんにかける。あとは、チーズの盛り合わせや食卓に色がないときに、例えばサラダの上にトッピングするなどすれば、華やかな食卓になります。※参考価格(2013年12月現在のフェルミエ価格)
ミモレット ジュンヌ・・・557円
ミモレット エクストラ ヴィエイユ18プラス・・・977円
※チーズは季節や為替によって価格の変動がありますので、お買い求めの際はお店にお問い合わせください。
<店舗データ>
■「チーズ専門店 アルパージュ」
住所:東京都新宿区神楽坂6-22
TEL:03-5225-3315
地図:Yahoo!地図情報
ホームページ:チーズ専門店 アルパージュ
■フェルミエ
住所:東京都港区愛宕1-5-3 1階 愛宕店
TEL:03-5776-7722(代表)
地図:Yahoo!地図情報
ホームページ:フェルミエ
※他、渋谷店、札幌店
■Cheese on the table本店
住所:東京都中央区日本橋浜町3-1-1日本マイセラビル1階
TEL:03-5614-6609
アクセス:東京メトロ半蔵門線 水天宮前駅下車
地図:Yahoo!地図情報
ホームページ:Cheese on the table
※他、多数店舗あり