次は8→10%の第二次駆け込みか
またシンクタンクの予測によると、今年度の新設着工戸数は98万戸程度と予測しており、2012年度着工戸数(88万2797戸、前年比5.8%増)の11%増に。また「受注残が多いため、来年度に引き続き新規着工は安定的に行われる」「第二弾駆け込みの需要も出てくるため、来年度も引き続き受注はある」と比較的楽観的に来年以降も捉える現場の声が多く出ています。さらに、住宅金融支援機構が全国の地場住宅企業77社に10月以降の受注についてヒアリングしたところ、52%が「変化なし」、34%が「減少もしくは厳しくなる」、10%が「好調」と、大手よりはや厳しめの見方ですが、半数は今後も横ばいとみています。 ここからはガイドの私見ですが、これらの住宅企業の動向を、これから家を買おうとするユーザーの立場で捉えれば、今後の取得は消費税率が3%上がるとはいえ、一つのチャンスではないかと考えます。というのも、各社とも反動減をどう軽減するか、落ち込みをどう平準化するかという対策に全面注力しているので、仮に9月までに契約できなかった住宅購入者も、引き続き企業の積極的な販促キャンペーンや割引メリット等を享受できるかもしれないと考えるからです。
引き上げ後、住宅事業者の注力はさらに増す?
ただし、9月までに買い逃した人も、そう悠長にも構えてはいられないかもしれません。2015年10月から消費税第2弾8→10%が適用となるため、8%で注文住宅を契約するとなるとおおよそ2015年春までには契約を終えていなければなりません。「8%で買うなら2014年じゅうに」という住宅企業の訴求も年明けから強まってくることも考えられます。 気になる金利は先高感があるとはいえ、フラット35最低金利でみると、2013年6-7月に5月の1.81%から2.03%に上がったものの、10-11月にはまた1.8%に戻ってきており、ここ数年の動きの中で2009年の3%、2011年の2%後半に上昇した月があることを考えれば、現在の1.8~1.9%前後は史上最低金利レベルで推移しています。またごく基本的なことではありますが、住宅ローンを借りて家をいつか買うのなら、若い時から少しずつ堅実に返済計画を立てていく方が、遅くに無理に大目の返済額で返していくより安全といえます。子どもが産まれる前や共働きができる時期は、マイホーム資金の絶好の貯め時です。消費税や金利の情報に惑わされず、人生のライフシミュレーションを考えながら、総合的に考えていく方法がおすすめといえるでしょう。