永遠のカメラ屋のオヤジ
ガイド:慶一さんとKERAさんは、昔から音楽だけでなく映画や芝居などでも交流がありますよね。
KERA:
つかず離れず。
鈴木:
映画じゃカメラ屋のオヤジだからね、永遠に(笑)。
そうそう、『1980』にも『グミ・チョコレート・パイン』にも慶一さんはカメラ屋のオヤジさん役で出演されていて。
KERA:
あれ、同じ人の役ですからね。5年後の。主人公たちの味方になってくれる、ちょっとホッとさせる人なんだけど、自分はひどい目に遭う(笑)。『1980』の時に慶一さんいいんじゃないかなと思って出てもらったんですけど、『グミ・チョコ~』の脚本を書く時に(原作となった大槻ケンヂの)小説はエッセイみたいなものだから、(設定などを)大幅に変えたんです。それで、またここで慶一さんに出てもらおうと。だから二つ目は確信犯ですね。カメラ屋を出した時点で、絶対慶一さんじゃなきゃダメ(笑)。
鈴木:
手塚治虫の漫画に出てくるヒョウタンツギやオムカエデゴンス(正式なキャラ名はスパイダー)かな(笑)。
秩父山バンド
ガイド:慶一さんとKERAさんが初めて一緒に作業をしたのはいつですか?
KERA:
88年の秩父山バンド。あれが初めてですね。
鈴木:
あれは、企画物なんだよ。
KERA:
バンドってネーミングではあるけど、一回限りの企画ですね。オールナイトフジのワン・コーナーで田中圭一さんの漫画『ドクター秩父山』がアニメ化されることになって。
鈴木:
それのテーマ曲なんだよね。
ガイド:
それを二人のユニットでやることになった経緯は?
KERA:
ポニーキャニオンのディレクターからの提案です。ムーンライダーズも有頂天もポニキャにいたし、僕がムーンライダーズが大好きなの知ってたから、喜んでやるだろうっていう。喜んでやったんですけど。
鈴木:
当時はレコード会社で時々すれ違ったりする感じだもんね。
ガイド:
秩父山バンドの音楽のディレクションは慶一さんが?
KERA:
完全に慶一さんのプロデュース作品です。
鈴木:
歌詞をKERAが書いて歌って、私はほんのちょっとしか歌ってない。
KERA:
秩父山バンドって2曲しかないんですけど、しかもA面とB面の路線が全然違う。
鈴木:
A面の「未来(いつか)のラブ・オペレーション」はね、単なるロックンロールだよ。
KERA:
「A面はこんな風に」とか言われたんですか?
鈴木:
「アップテンポでロックンロールでお願いします」って。B面の「DEAD OR ALIVE(FINE, FINE)に関しては何も言われてないんで。
KERA:
何も言われてないにしては面倒くさい曲作りますよね(笑)。
鈴木:
それをこのあいだ2月にやるとは思わなかったね(笑)。