リアルな店舗はもちろんですが、Webサイトやネットショップでも心を込めた「おもてなし」ができれば、顧客の満足度が高まり、コンバージョン率が上がるはず。今回は、ネット上でのおもてなしを実現したユニークなオンライン接客ツール「zopim(ゾピム)」についてご紹介します。
「ちょっぴり興味がある」顧客をいかに取り込むか
ショッピングモールに入っている洋品店などでなんとなく服を眺めているときに、後ろからそっと店員が近づいてきて「何か、お探しのものがお有りですか?」「そちらは、今、人気の○○で~」「サイズやカラーバリエーションも、いろいろとありますので~」などと話しかけられた経験のある人は多いのではないでしょうか。
最初は単なる暇つぶしだったはずなのに、店員との会話をきっかけに店を出にくくなるもの。そもそもまったく気に入らない服なら眺めていなかったりするため、勧められるままに試着したり、気がついたときには購入していたり、といったことになりがちです。実際、私自身、何回も経験があったりします。
このように「ちょっぴり興味がある」顧客を取り込むためには、タイミングを見極めた接客を行うことがとても重要です。
しかし従来、ネットの世界で接客は苦手とされているものでした。Webサイトやネットショップからの情報発信はあくまで一方通行で、顧客のタイミングを見極めて情報を発信することができなかったからです。
オンライン上での接客を実現する「zopim(ゾピム)」
zopimは、Webサイトやネットショップに組み込んで使うオンラインチャットツールです。シンガポール生まれのこのサービスは、世界で13万、日本でも700を超えるサイトに導入されており、導入先のなかには、マイクロソフトなど大手の名前もあります。
zopimの主要な機能としては、次のようなものが挙げられます。
1.閲覧者とのリアルタイムチャット
Webサイトに組み込んだウィジェット(小型アプリ)を通して、閲覧者がいつでも質問などをすることができます。電話やお問い合わせフォームを使って質問するより手間がかからず、自分の連絡先などの個人情報を入力する必要が無いので、閲覧者の立場からすると気軽に利用することが可能です。
ウィジェットには回答する側がオンラインかオフラインかを表示でき、オフラインの場合は閲覧者からのメッセージを預かり、後で返信する形となります。
2.オンライン上での接客
閲覧者がどのようにしてサイトを訪れたのか、過去にどのようなやりとりをしたのかを簡単に確認したり、閲覧者が求める情報に精通する担当者がチャットの回答を行うなど、顧客満足度を高めるための仕組みがそろっています。
なかでも重要なのが、閲覧者のサイト閲覧状況に合わせてプッシュ型でメッセージを表示できる「トリガー機能」。この記事の冒頭で書いたような、「ちょっぴり興味がある」顧客を取り込むことができ、コンバージョン率アップに直結します。
このトリガーは、「一定時間サイトを閲覧する」「特定のページを閲覧する」など、さまざまな条件で設定することが可能で、その組み合わせは実に2,000以上もあります。