覚えたことをすぐ忘れてしまう子でも成績は上がる

「覚えたのにど忘れした」「テストが終わって全部忘れた」というようなことをお子さんは言っていないでしょうか。関心が薄いことを忘れてしまうのは脳の自然な働きです。ではどうすれば、覚えたことをすぐ忘れてしまう子の成績を上げられるのでしょうか。成績アップにつなげる4つの方法を紹介します。

身近なことに置きかえて理解する

細かい暗記事項の集合体としてではなく、物語として頭に入れると忘れにくくなります。

細かい暗記事項の集合体としてではなく、物語として頭に入れると忘れにくくなります。

例えば「枕草子」を書いた清少納言は日本の古典文学で重要な位置づけですが、ほとんどの子どもにとっては関心がありません。関心がないことを「枕草子、清少納言、平安時代、日本三大随筆のひとつ・・・」と一問一答問題に取り組んだり、やみくもに紙に書いて覚えても、すぐに忘れます。これを「今からちょうど1000年くらい前に、今でいう有名ブロガーのような『清少納言』という女性がいて、『枕草子』というタイトルで日常のできごとをブログ的にアップしたり、ツイッター的につぶやいたりしていて…」などというように、身近なことに置きかえると少し親しみを感じて記憶に残りやすくなります。

身近なことに置きかえにくそうな数学でも同じです。「対頂角は等しい、同位角は等しい」と覚えるよりも、「X型の向き合う角度、Z型の内側の角度は等しい」というほうが少し覚えやすくなるし、「Z君とX君の角は同じ」とすればもっと親しみがわいてきませんか。英語のスペルでも、「kennel=犬(ケン)寝る(ネル)=犬小屋」というように連想すると覚えやすくなります。

物語として頭に入れる

覚えなければいけないことが多い科目の代表格といえば社会。特に歴史は覚えることが多いので、「覚えてもすぐに忘れる!」という子どもにとってはやっかいな科目です。ですから、細かい暗記事項の集合体としてではなく、物語として頭に入れます。おおざっぱでいいから、石器時代から現代まで通読してみましょう。2度、3度読んでいくうちに歴史の流れがだんだん頭に入っていきます。

映画を5分刻みで観たら内容がわからなくなるはずです。でも、多くの人は「縄文時代をきちんと勉強して、次は弥生時代を勉強して…」というような細切れの勉強をしてしまっています。細かい内容は最後の最後に覚えればいいのです。最初から最後までざっくりと3回音読すれば、後から細かい内容を覚えても忘れにくくなります。

関連づけて理解する

覚えたことをすぐに忘れてしまうのなら、覚えようとしないで理解しましょう。例えば平安時代は貴族の時代です。貴族は繊細で美しいものを好みます。一方、鎌倉時代は武士の時代です。武士は力強いもの、潔いものが好きです。そんな理解があれば10円玉に刻まれている平等院鳳凰堂や、五重塔は細々とした装飾だから平安時代の建造物で、東大寺南大門の金剛力士は鎌倉時代に作られたものっぽいなと推理して答えを出すことができます。丸暗記は忘れてしまうともうどうしようもないですが、理解したことはその場で考えれば答えを導き出せます。

「覚えて、忘れて」をくり返す

覚えたことを忘れるのも才能のひとつです。覚えたことを忘れてしまってもいいのです。ただ、忘れてしまった内容を間を置かずにまた覚え直しましょう。今度は最初に覚えていられる期間が、最初よりも長くなっているはずです。2回、3回、4回と、覚えて忘れることをくり返すことで、長い間忘れない知識となっていきます。筋トレをして筋肉痛になって、痛みが治まったらまたトレーニングをしてというように反復することで超回復、筋肉がついてくるのに似ています。忘れることを肯定的にとらえてください。

さて、いかがでしたでしょうか。「忘れっぽい=勉強ができない」という考えは誤りです。ちょっとした発想に転換で、驚くほど成績は上がっていきます。ぜひ、試してみてくださいね。


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