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今人気!一人鍋つゆの素、食べ比べレポート(2ページ目)

寒い季節に恋しくなる鍋料理。最近は一人暮らしに嬉しい一人鍋用のつゆも多く発売されて、人気を博しています。そこで今回は、各メーカーから発売された一人鍋つゆの素を比較調査。12種類をすべて食べ比べて、その特徴をレポートしています。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド


美味しいのはどれだ! スープの実食

各鍋つゆの素を規定量の水とともに火にかけ、具はなしのスープのみで味わってみました。ガイド個人の感想をまとめました。

■エバラ『プチッと鍋』
プチッと鍋

コーヒーフレッシュのような形。液体だけれども、絞り出したりする手間なく、手が汚さずにつかえて便利

『プチッと鍋』の特徴は濃縮液体タイプのスープがポーションに入っていること。その名のとおりプチッと開けて、鍋に入れることができるので、手を汚さず手間いらずなのは便利です。1個当たりに入れる水は150mlと他の鍋つゆよりやや少なく、一度に煮ることができる食材の量が少なめになりそうですが、野菜など水分の多めの食材を使えば、気にならないかもしれません。

各種の味はこのあと紹介しますが、どれも全体的に塩気を強く感じます。しっかりとした味つけを好む人におすすめです。

○寄せ鍋
個人的に「寄せ鍋」というと、だし汁に醤油、みりんで薄く味をつけるというイメージでしたが、この鍋つゆを口にしたとき最初に感じたのが生姜の香り。やや酸味も感じます。私にとっては「一風変わった寄せ鍋」という印象でした。だしにはかつおと昆布が使われているようで、特にかつおの香りが強く立っています。

○キムチ鍋
他メーカーでも「キムチ鍋」がありますが、その中で最もキムチらしい香りを感じさせるのが『プチッと鍋』でした。唐辛子の辛さだけだけでなく、酸味と甘みがほどよくあり、魚介の旨みも感じられます。個人的には『プチッと鍋』シリーズの中で、一番「美味しい!」と思う味でした。

○白湯鍋
「寄せ鍋」以上に生姜の香りが強く、口にすると、生姜の辛さを感じます。「白湯鍋」といえば、鶏肉を煮出した濃厚なスープというイメージがありましたが、生姜が強すぎて、あまり鶏を感じません。やや癖のある味だと思いました。

■ヤマサ『お鍋にポンパ』
お鍋にポンパ

フリーズドライなので、とても軽い。アウトドアなどに持っていくのに良さそう

『お鍋にポンパ』はフリーズドライなので、とにかく軽量。「これが本当に鍋つゆになるの?」と思いましたが、水に入れて火にかけると、素早くほどけていきます。他の鍋つゆと比べて、フリーズドライならではなのは、スープに粒状の具材が浮くこと。他の鍋つゆは液体のみですが、小さいながらも「ゆず皮」や「塩こうじ」がしっかりと入っているのが見えます。

味は、全体的に薄めです。他の鍋つゆはどちらかというと、極端に香辛料や調味料などを効かせたような香りの強さや味の濃さを感じましたが、ごく自然な旨みを感じました。

○鶏だし塩鍋
鍋で煮たてている途中からゆずがふわりと漂って、とても食欲をそそる香りをしています。そのゆずの香りが鶏だしとよく合い、深みのある味わいになっていると思いました。スープにゆず皮の粒々も食感に違いを生んでいます。ただし、表記に「ゆずこしょう仕立て」とあり、ピリ辛さも期待していたのですが、それはまったく感じません。

○塩こうじ鍋
塩味ながらも尖ったところはなく、柔らかい優しい味になっています。そのままでもスープとしてスルスル飲めてしまいそうなほどでした。他の鍋つゆに慣れている人にとっては、かなりの薄味なので、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。

■ニッスイ『鍋スティック』
鍋スティック

スティック状なので、コンパクトで収納にかさばらない

『鍋スティック』はその名のとおりスティック状の濃縮液体タイプなので、一番コンパクトな形状です。一度で使いきれない場合も、収納しておきやすい形をしています。ただし、鍋に入れるときはスティックを絞り出さねばならないので、他の鍋つゆと比べると、使いにくい印象を与えます。

味は全体的に中庸で、極端に偏ったところのない印象です。他の鍋つゆは好みが分かれるところもあるように思いましたが、比較的誰にでも食べやすいのではないかと感じました。

○寄せ鍋
醤油と甘みを加えた和風煮物のだしのような、定番の「寄せ鍋」の味だと感じました。あっさりとしているため、肉や魚介、野菜までどんな具材とも相性がよいと思います。

○キムチ鍋
韓国の調味料であるコチュジャンの香りを強く感じます。キムチ鍋というよりは、コチュジャン+味噌という印象で、もし私がこれで鍋を作るのであれば、具材にキムチも追加したいところ。キムチの酸味や甘みといった風味が苦手な人は、この鍋つゆが好みかもしれません。

○とんこつ鍋
「とんこつスープ」は、他の鍋つゆにない味で新鮮。とんこつラーメンのスープを薄く伸ばした感じで、具材を煮たあとの〆にラーメンを作ったら、間違いなく美味しいだろうなと思わせる味でした。定番ではありませんが、ひと味変わった鍋つゆを試したいときなら、これがおすすめ。

■味の素『鍋キューブ』
鍋キューブ

味の素と言えば、コンソメ…というイメージどおり、ちょっと大きなコンソメのような形とニオイ

『鍋キューブ』は固形スープなので、液体や粉末が飛び散ったりすることもなく汚れず、鍋に入れやすい。外袋にはジッパーがついて密閉できるので、一度で使い切れず長く保存するときにも安心です。ただ、固形だけあってお湯に溶けにくく、時々箸やお玉などでつぶしてやらないと完全なスープ状になるまでにかなり時間がかかります。

他の鍋つゆがサラサラとしているのに対し、全体的にとろみの強いスープで食材によく絡みます。食材にもしっかりと味をつけて食べたい人におすすめです。味の素だけあってか、どれもコンソメのような風味を感じます。

○寄せ鍋しょうゆ
他の「寄せ鍋」のつゆがかつおだしを使っているのに対し、ホタテと鶏がらのだしで、いわゆる和の「寄せ鍋」のイメージとは違った味です。油分も多く、コンソメ味の洋風寄せ鍋といったところでしょうか。私個人としては名称とのギャップがありましたが、味としては濃厚で旨みが強く、独特な鍋つゆとして意外と美味しいと思いました。

○ピリ辛キムチ
他の「キムチ鍋」と比べて、辛みが強いと感じました。ただ、辛いには辛いけれど、唐辛子のみの辛さが引き立っていて、キムチやコチュジャンを使ったときのような深みがなく、私としてはやや物足りなさもありました。「キムチ鍋」はそれぞれの鍋つゆで特徴がはっきりしていて、好みが分かれるところかもしれません。

○濃厚白湯
『プチッと鍋』にもありましたが、それよりもとろみがあってだしの旨みが濃厚で、いわゆる「白湯」スープのイメージに近いように思いました。生姜が軽く香っていて、濃いところをやや爽やかにしている印象です。〆に雑炊は味が濃すぎるような気がしますが、麺類はよく合いそうです。

○鶏だしうま塩
「鶏だし」とついているだけあって、確かに鶏の風味が強くします。が、個人的には鶏の臭みの方が鼻について、あまり食が進む印象がありません。個人的にはもう少し「うま塩」の方を強く出してもらった方が美味しく食べられるように思います。

次のページでは、各メーカーでもっとも美味しかった鍋つゆで鍋料理を作り、実食を行い、感想をまとめてみました>>
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